新入学を控えたお子さんを持つママで、「子供部屋」について迷っている人はいませんか?
赤ちゃん時代は親子一緒の寝室で眠っている家庭が多数派だと思いますが、引っ越しや小学校入学のタイミングで子供部屋を用意しようと考えている人も多いはず。
そこで迷うのが、ベッド・洋服ダンス・学習机といった家具類をいつ揃えるかということです。
どれもそれなりに高価な家具ですが、小学校低学年までは結局ほとんど使わず、中学生や高校生になった頃にはデザインが幼稚すぎて泣く泣く買い替えた…なんて話を聞くと、いま買い揃えていいものか迷ってしまいますね。
そこで今回は、小学生から高校生のお子さんがいるママに、実際のところ子供部屋はどんな風に使っていたのか、ベッドやタンス・学習机はいつから必要か…などを聞いてみました。
いつから子どもだけで部屋で寝るもの?
子供部屋にベッドを置いても、1年生前後ではまだ「1人で寝られない」という子も多いもの。
「ベネッセ」が行ったアンケートでは、親子別々に寝るようになった年齢は、小学校入学に当たる「7~9歳」が36%とやはり最も多かったものの、小学校高学年の「10~12歳」、中学校入学の「13歳以降」もそれぞれ16%という結果でした。
つまり、子どもの3人に1人は小学校3年生頃まで親と一緒に寝ているということになりますね。
では、実際お子さんはいつごろから親と離れて子供部屋で眠るようになったのか、先輩ママ何人かに聞いてみましょう。
「赤ちゃん時代からおもちゃ置き場となっていた一人娘の部屋に、小学校入学に合わせて学習机とチェスト・ベッドを置いて子供部屋にしました。でもやっぱり1人で寝るのは怖いといって、結局かなり後まで親と一緒に寝ていました(笑)。
何回か1人で寝るのにチャレンジしては戻ってきて、最終的に1人で寝るようになったのは4年生の夏ごろからですね」(Kさん・41歳・6年生の女の子)
「2歳違いの姉妹です。上の子が7歳、下の子が5歳になった時に二段ベッドを購入しました。ベッドを入れる少し前から、子供部屋に布団を敷いて二人で寝ていたので、最初からスムーズに子供部屋のベッドで寝られましたよ」(Yさん・39歳・5年生と3年生の女の子)
「3人兄弟なので、8畳を3人共同の部屋に。末っ子は3歳まで親の部屋で寝ていましたが、お兄ちゃんたちと寝たいといって4歳から子供部屋を使うようになりました。
長男が中学生になってからは、テスト勉強で夜遅くなるので、リビング横の和室に机を置いて勉強だけはそこでしています。弟たちはダイニングテーブルで宿題をしています」(Mさん・45歳・中1と小4と小2の男の子)
他のママにも聞いてみたところでは、小学校入学に合わせてベッドを置いたり子供部屋に布団を敷いたりした家庭は多かったですが、実際にすぐ1人で寝るようになった子はかなり少数派で、ほとんどの子は1人で寝るのに半年から2~3年かかったとのことでした。
欧米では赤ちゃん時代から1人寝をさせますが、そのかわり「愛してる」「かわいい子」などの声がけやハグ・キスなどのスキンシップを毎日ひんぱんに行います。
一方、日本では一緒に寝ることがコミュニケーションのひとつとなっているので、親の方も何が何でも1人で寝させようとはしないという理由もあるかもしれませんね。
子供部屋にタンスってそもそも必要?
今回のインタビューでもっとも「最初から買わなくてもよい」派が多かったのが「洋服ダンス(チェスト)」です。
「家を建てる時に、収納を重視してすべての部屋にクローゼットをつけました。その中に衣装ケースをセットして、着替えもおもちゃもしまえるようにしたので、洋服ダンスはそもそも必要ないんです」(Jさん・31歳・3歳の女の子と0歳の男の子)
「子どもの服って小さいし、少ない枚数でどんどん洗って回しているので、いまはカラーボックスにカゴをセットして仕舞えば十分入ります」(Uさん・29歳・2歳の男の子)
「地震の時やふざけて引き出しに登るなど、幼児期に大きい洋服ダンスは危険な気が。まだ私たちの部屋で寝て身支度もしているので、もう少し成長してからでもいいかなと思っています。」(Fさん・33歳・6歳の男の子)
買い替え前提で安価なチェストを買った人も。
「学習机は、入学前の子どもに選ばせるとキャラクター付きのものやパステルカラーなど、中高生になって使えないデザインを欲しがることが予想されたので、親がシンプルな木目のデスクを選びました。
そのかわり、チェストは子どもの欲しがるデザインで手頃なものを購入。おもちゃ収納兼用で、側面には薄いホワイトボードを取り付け、好きなシールやマグネットを貼って自由に使えるスペースとしました。中学校入学時に、デスクやベッドと合う落ち着いた木製の洋服ダンスに買い替えました。」(Nさん・42歳・中学2年の女の子)
部屋に押し入れやクローゼットがない場合、体が成長してくる小学校高学年あたりから、大人になるまで使えそうなものを改めて購入する人が多いようです。
ずっと使える大きい洋服ダンスを購入する場合は、天井との間につっぱりポールや固定金具などを入れて、地震・転倒対策はしっかりと行って下さいね。
リビング学習がブームだけど、それでもやっぱり学習机はいるの?
以前の記事でも紹介したように、いま、リビングで学習すると成績アップや親子のコミュニケーションに効果的だと話題になっています。
関連記事:東大生の8割はリビング学習派!? もう子供部屋に勉強机はいらないの!?
子供部屋(個室)に学習机は必要なのでしょうか?
これについては家族構成や生活スタイルによって異なると思われるので、いちど先輩ママの経験談を聞いてみたいと思います。
「祖父母からの小学校入学祝いということで、学習机は購入しましたが、低学年のうちはほとんどリビングで宿題をやってしまい、おもちゃ置き場状態になっていました…。
ただ、教科書やプリント類、習字道具などや通信教育のテキストといった子どもの持ち物は学習机まわりが定位置と決めることで、時間割は机でやる習慣がついて良かったと思っています。」(Nさん・40歳・5年生の男の子)
「中学生の長女が低学年のあいだは、学習机はお絵かきなどに使っていました。5~6年生くらいから、だんだんその日の気分でリビングで勉強したり、自分の机でやったりするようになりました。
私も、場所を変えることでいい気分転換になっているように見えるので、自分の机があるんだからそこでやりなさい!とはあまり言わないでいます」(Sさん・43歳・中2の女の子と小6の男の子)
「いま小学校2年生ですが、まだ子供部屋の勉強机で勉強や宿題をしたことがありません…はっきり言って遊び場所です。でも勉強というよりは、うちは下の子が小さく、お友だちが遊びに来た時にずっとリビングで遊んでいるよりは子供部屋に行ってくれる方がありがたいので助かってます」(Oさん・35歳・小2の女の子と1歳の男の子)
「今年入学した1年生の息子。保育園のママ友に、机って低学年のうちは使わないよーと聞いたので、まだ買っていないのですが、学童保育で宿題をやってくるので、たしかに学習机の必要性を感じないですね。本人が欲しいといった時に買った方が、大事にするし一生懸命机に向かうかも?と思っています」(Tさん・36歳・1年生の男の子)
「高校生と中学生の息子がいます。部屋はありますが、ちょうどリビング学習が話題になり始めた頃が小学校入学時期だったため、少し様子を見ようと思い、キッチンテーブルをいつも片付けておくようにしたら、そこで二人とも文句も言わず宿題をしていました。
いざ中学・高校になってみたら、部活と塾でほとんど家にいないので、結局学習机は買わずじまい。ですが、二人とも定期テストでも模試でもまずまずの成績を取っていますよ」(Fさん・51歳・高1と中2の男の子)
ベッドと同様、学習机を準備してすぐにそこで勉強するようになった子は少数派。
リビングと子供部屋を行ったり来たりしながら、子ども自身が集中したい時、友だちとの秘密の手紙を書きたい時などに自発的に学習机を使うようになった…という声が多く見られました。
学習机やタンスなどの家具はその子に合わせて用意を
先輩ママたちの体験談をみていると、子供部屋で1人で勉強したり寝たりする時期は、その子の性格や、長子か第二子・第三子か、集合住宅か一戸建てか…などによって、それぞれ違うことが分かります。
子供部屋や家具類をいつ準備するべきかは各家庭の考え方しだいですが、「子供部屋はいつから使う?」という問いに対する答えは、「その子が子供部屋を欲しがった時」というのが正解なのかもしれませんね。
文/高谷みえこ