男性が育休をとる目的は「妻のサポート」だけ?
「小泉氏はお金があるのだから、ベビーシッターを雇えばいい」という声もあります。
たしかに、全国転勤や核家族化で祖父母などの手助けも得られにくい現代では、出産後のママへの身体的なサポートはとても重要です。
しかし、育休は単なるベビーシッターさんの代わりではありません。
ママは、産後のボロボロの体で数時間おきに起きて赤ちゃんのお世話をしながらも、明日出勤の夫を起こさないよう気を遣うことが多いでしょう。
でももし、育休中のパパが 「俺がミルクあげるから(その後のおむつ替え・寝かしつけ・哺乳瓶洗い・消毒なども含まれます)体を休めて」 と言ってあげられたらどうでしょうか。
妻は単に身体的なサポートが得られて助かるだけではなく、そう言ってくれた夫への信頼や愛情がぐっと高まるはず。
「産後の恨みは一生忘れない」ともよく言われますが、その後の長い人生さえ、この時期に妻の心身のサポートができた夫とそうでない夫では、大きく違うものになるでしょう。
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夫にとっても、メイン担当の1人として育児に関わることで、数多くのメリットがあります。
- 自分がその子にとって唯一の存在(父親)という実感がわき、愛情が深まる
- 自分が責任をもって育てなければという使命感や自覚を持てる
- 優先順位をつけてタスクを同時進行で進める能力が上がる
- 育児は数えきれない細かい作業と気配りの連続ということを体感し、妻や育児中の女性に「子どもといるだけでしょ?」などの心ない発言をしなくなる
- 育児はがんばりたいが仕事で遅れを取るのではないか…という女性の焦りや葛藤を共有し理解できる
ひとことでいうと、育児に関わることでより深みのある人間として成長できるわけです。
その後の家庭が円満になるのはもちろんですが、それと同じくらい、育児経験は仕事の効率アップや部下のマネジメントなど仕事にも大きく生かされるはず。
このことを、企業側ももっと大きなメリットとして意識すると良いのではないでしょうか。