昔は様々な遊具が設置されていた「公園」。しかし最近の公園には遊具が少なく、閑散としているところも多いですよね。「危険性がある」との理由で撤去される遊具もあるようですが、ネット上では疑問の声も続出していました。
公園から遊具が消えていく…
つい最近Twitter上では“危ないからという理由で、公園から遊具を撤去するのはどうなんだろう?”との意見が話題に。「うちの近くの公園もほとんど遊具が残ってない」「ジャングルジムやアスレチック、雲梯はどんどん少なくなってる気がする」といった共感の声が多数寄せられています。
公園から遊具が消えつつある現状に、人々からは「遊具がない公園って少し寂しい…」といった声も少なくありません。「公園に遊具がないから、子どもはかけっこ遊びしかできない。ゲームが普及してきて、ただでさえ外遊びが減ってるのに…」「アスレチックってほとんど見なくなったね。楽しい遊具なのに、『危険性』だけを理由に撤去するのは反対!」などの意見が。
疑問の声が上がる一方で、「老朽化した遊具も多いはず。メンテナンスも大変そうだし、撤去するしかないのかもね」「共働き世帯が増えたから保護者の目も少なくなった。大人が見てないうちに、子どもがケガするよりはマシ」といった意見も多く見られました。
ぶら下がり式シーソーって知ってる?
遊具が撤去されるのは「危険性が高い」という理由だけではなさそうです。近所への騒音問題も指摘されており、ネット上では「ケガだけじゃなくて、近所迷惑などの影響も考えて撤去されてるんじゃないかな?」という声もチラホラ。
また「ボール遊び禁止の公園も増えてる」と指摘する人も多く見られました。「ボール遊びを全面禁止した上に、遊具も撤去した公園。子どもが一切寄りつかず、今ではただの空き地状態です…」「ボール遊びをすると窓ガラスが割れたりするから、禁止されても仕方ないのかも。でもその代わりに、遊具をそのままにして欲しい」などの意見が。遊具やボール遊びを目当てに公園へ行くとガッカリしそうですね。
危険だと言われている遊具の中には、親世代が子どもの頃にハマったものも。昔遊んだ遊具について、「ぶら下がり式のシーソーはハラハラして面白かったな」「対面して乗れる箱型シーソーはもう絶滅してそう。小さいときはめちゃくちゃ遊んだけど、よく考えたら結構危ない」と回顧する人もいました。
公園のターゲットは子どもから大人へ!?
親世代がハマった遊具を見ていきましたが、今の若者が遊んでいた遊具も気になりますよね。「一般社団法人 日本公園施設業協会」は以前、「子どもの発育・発達に及ぼす公園の利用に関する研究」の結果を発表しました。大学生を対象に“公園で幼少期によく遊んだものは?”と聞いたところ、男子は「ブランコ」が1位に。また女子の1位は「鬼ごっこ」と、公園の空間を利用した遊びが人気だったようです。
同調査では、“都市公園に設置されている遊具種別の設置数”もリサーチ。設置数が1番多かったのは「踏み板式ブランコ」でした。次いで「すべり台」と「砂場」がランクインしています。一方で設置数が最も少なかったのは「吊り輪」という結果に。そのほか「回旋塔」「ゆりかご型ブランコ」などの遊具も、時代と共に設置数が減っていました。
しかし急激に数が増えている設備もあります。ストレッチや背伸ばし運動などが行える“健康器具系設備”は、平成10年度から28年度にかけて約7倍にまで増加。公園のメインターゲットは、健康を意識する大人へと切り替わりつつあるのかもしれません。
遊具が撤去されるのは寂しい気もしますが、子どもが安心して遊べるのが1番ですね。
文/河井奈津
参照/一般社団法人 日本公園施設業協会「子どもの発育・発達に及ぼす公園の利用に関する研究」https://www.jpfa.or.jp/7f80afa4636d0a882cb12d32999688be4caec451.pdf