サステナブルという言葉をご存知でしょうか? もともとは「持続可能な」という意味の英単語ですが、現在では“社会などを恒久的に持続していく取り組み”として広まってきています。そこで今回は、どのような取り組みが行われているのかを見ていきましょう。

 

マクドナルドもサステナブルを推進!?


環境に配慮したサステナブルは、今や食料や衣料にも取り入れられています。今年11月に放送された『めざましテレビ』(フジテレビ系)では、千葉市にあるスーパー「イオンスタイル幕張新都心」で取材を敢行。魚介類売り場のサケや筋子などに、「海のエコラベル」と描かれた青い魚のマークがついていました。

 

実はこのマークは産卵前の魚や稚魚を取らず、適切に管理された「サステナブル・シーフード」の証。サステナブル・シーフードは環境に優しいだけでなく、価格が安定するので買い手にもメリットがあるそうです。

 

食品売り場で売られているサステナブル・シーフードはかなり多く、実際に“海のエコラベルがついた商品”を数えると68種類もの商品を発見。サステナブル・シーフードを取り入れた飲食店もあり、マクドナルドが25年ぶりにリニューアルした「フィレオフィッシュ」もその1つです。

 

また大阪市の人気パン屋「ダンクブロート」でもサステナブルな商品が。同店で限定販売されている食パン「三宝」は、サステナブルの観点から国産小麦を使っていました。

 

海外産の小麦は輸送時に二酸化炭素が排出されるので、国産小麦を使い二酸化炭素削減を意識しているそう。さらに完全予約制でパンを作ることにより、食品ロスをなくしています。

 

プラスチックごみを再利用したスニーカーも!?


サステナブルに注目しているのは食品業界だけではありません。例えばアディダスは年間でおよそ480万トンも出ている「海洋プラスチックごみ」を回収。海洋プラスチックごみを糸に加工し、スニーカーやスポーツウェアに生まれ変わらせています。プラスチックごみ不使用のスニーカーと比べても、見た目はほとんど同じ。

 

またアディダスは今年6月から、“衣類とシューズの回収BOX”を全国14店舗に設置しました。アディダス製品はもちろんのこと、アディダス以外の製品も回収。ものによってはリサイクル・リユースが可能で、将来的にアディダス製品への活用も検討中だそうです。

 

同番組で紹介されたサステナブルの取り組みに、視聴者からは様々な声が。ネット上では「たしかに最近は異常気象とかも騒がれてるもんね。もっとサステナブルが広まっていけばいいな」「企業だけじゃなくて、1人ひとりがサステナブルを意識すべきなのかも」といった反響が相次ぎました。

 

サステナブルを意識した消費行動が浸透中!


サステナブルに取り組む企業は増えているようですが、一般人の意識はどのように変化しているのでしょうか? 株式会社博報堂は今年11月に「生活者のサステナブル購買行動調査」の結果を公開。いくつか項目を用意した上で、“買いものをする際に意識していることは?”と質問しています。

 

「いつもしている」「よくしている」「たまにしている」といった回答が最も多く寄せられたのは、合計91.9%を占めた「長く使えるものを買う」という項目でした。

 

次いで2位は77.4%で「すぐに新品を買い直さず、まだ使えるものは修理して使う」、3位が73.6%で「物を買うときには必要最小限の量だけを買う」という結果に。

 

一般の人々にも浸透しつつあるサステナブル。今後どのような取り組みが広がっていくのか注目したいですね。

 

文/牧野聡子

参照/株式会社博報堂「生活者のサステナブル購買行動調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000254.000008062.html