「周りの人にどう思われているかが気になる…。」「意見を言いたいときもあるけれど、何を言われるかと思うとびくびくしてしまって何も言えない…。」など、つい周りの目を気にしてしまう“気にしい”さん。 気疲れしてしまうのはもちろんのこと、実は仕事でも損しているかもしれません。

 

今回は、そんな気にしすぎる性格の特徴や、“気にしい”をやめる方法をご紹介します。

気にしすぎる性格の人の特徴とは?


とにかく周りからどう思われているかが気になる“気にしい”さん。 周りの目が気になるということは、裏返せば「普通」であることにこだわりすぎているということです。

 

「普通」から外れないかとビクビクしている

「普通にしていれば変に思われないはず」「目立たないで普通にしていれば大丈夫」などと、自分が周りと同じように「普通」かとどうかを意識してしまう人は要注意。

 

自分が何かおかしなことをして周りから浮いてしまっていないか、他の人と同じように振る舞えているかということを考えすぎると、萎縮してしまって何もできなくなってしまうという人もいるようです。

 

嫌われたくないがゆえに周りが気になる…

「嫌われたくない」という気持ちが強いタイプも、気にしすぎる性格になりがち。 人から嫌われることを極端に恐れてしまい、誰からも好かれようと必死になりすぎて、常に周りの目を気にしてしまいます。

 

そのため、できるだけ周りの機嫌を損なわないようにと、いわゆるご機嫌取りのような行動をしてしまうことも。人の機嫌をとることに必死になるあまり、逆に「八方美人で嘘くさい」と信用されなくなるというケースもあるようです。

 

自己肯定感が低い

自己肯定感が低く、自分自身を認められないという人にとっては、周りからくだされる評価が全てです。 周りから自分がどう思われているのか、どのように評価されているかということばかりが気になり、思うようなパフォーマンスができなくなってしまうということもあります。

 

周りからの評価を気にするあまり、本来持っている能力を発揮しきれないというのは、仕事をするうえでもったいないように思えます。

「気にしすぎ」を直すためにできること


ただ気疲れするというだけでなく、ときには仕事のパフォーマンスを落とすことにもなる「気にしすぎる性格」。 この性格を改善するためにまず大切なのが、「誰からも好かれている人なんていない」ということを知ることではないでしょうか?

 

“気にしい”さんたちがつい気にしてしまう「周りの目」ですが、そもそもその「周り」とは誰でしょう? 世の中にはさまざまな考えの人たちがいます。「周り」の人たちが全員同じ考え方をしているわけではありません。たとえどんなに素晴らしく見える人だとしても、その人が世界中のだれからも好かれるなどということは現実的に考えて不可能です。

 

周りからの評価はその程度のもの、と割り切ることが、脱“気にしい”さんへの第一歩となりそうです。

 

自分の意見を信じてあげよう


周りからの評価は流動的なもので、必ずしもあてにはならない。そのことを意識できるようになったら、次は「他人がどう思っているか」ではなく、自分の意見と意思をしっかり持っておくことが重要です。

 

すでにご紹介したように、気にしすぎる性格の人は周囲の評価に頼りがちで、自己肯定感が低いというパターンが多い傾向にあります。 自分に自信を持てと言われても、すぐに自己肯定感を養うことは難しいかもしれません。

 

だからこそ、簡単にはぶれないような強い芯を持つことが大切。いきなり周りにどんどん意見することができなくても、自分の意見というものをしっかりと持っているだけで、周りの声に振り回されることが減ります。

「気にしすぎ」をやめることのメリット


周りの評価ばかりが気になって、仕事すら思うように進められない、という人にとって、気にしすぎな性格を直すことは次のようなメリットに繋がります。

 

まずひとつは、物事を考えたり行動を起こす際に、「周りの評価」ではなく「自分はどう思うか」を基準にすることができるようになることで、視界がクリアになるということ。 これまで「周りからの評価」というフィルターにかけて物事を見てきた“気にしい”さんは、自分の意見や感性を殺して周りに合わせてきた場面が多いはずです。

 

広い視点で物事が見られるようになれば、これまでとは違う提案や今までにない意見を出せるようになるかもしれません。

 

ふたつめは行動力身につくという点。 「目立つようなことをしたら嫌われるかもしれない」という恐れを払拭することができれば、本当に自分のやりたいことに取り組むことができるようになります。 本来持っていた能力を思い切り発揮できるようになるということは、仕事にもいい影響を与えてくれそうです。

「気にしすぎ」は悪いことではないけれど…


いかがでしたか? 自分に当てはまり、ドキッとしてしまうようなことはあったかもしれません。

 

周りのことを考えられるというのは、非常に素晴らしいことです。しかし、度が過ぎた気遣いは、自分の心を削っていってしまいます。また、周りを気にするあまり、本来の能力を発揮できないというのはあまりにもったいないこと。

 

今回の記事が、周りのことと自分のことをバランスよく考えるためのヒントとなれば幸いです。

 

文/佐藤仁美