子供が小さいうちから母親が働くには、やはり保育園問題が尽きません。私が保育園に最初に入れたときは、まだ「保活」という言葉はなく、「待機児童」というキーワードしかなく、保育園問題もこの3年で随分変わってきたのではないでしょうか。

 

「保活」の定義は人それぞれ。公共とサービスをどう捉えるか

一般的に、「認可保育園に入ることが保活」という認識の方が多いのではないかと思います。もちろん、金額の問題や信頼性などで認可を一番に考えるのも一理あると思います。でも私の場合は、子供や自分に合った保育園を探すことがいわゆる「保活」でした。うちの子供が最初に通っていた保育園は認可外で、閉園問題がなければ小学校入学まで当然のごとく在園するつもりでした。確かに、金額的には安いとは言えませんが、その分サービスが充実したとても良い保育園でした。 例えば、 ①フルタイムと時短に対応した月極料金設定がある(週1日から選べる!) ②夜21時まで延長できる ③希望者には夜ご飯を出してくれる(有料) ④少人数でアットホームなので、きめ細やかで大人数にはできない教育体制がある などです。 まだまだ未成熟な面もあるものの、近年の社会の流れは「女性活躍推進」。育児や介護があっても、少しずつですが働きやすい環境にはなってきたと感じています。このように働き方がある程度選択できる世の中になってきたという点では、上記の①は多様性に合っていると思います。 CHANTO読者の皆さんはフルタイム勤務のほうが多いのかもしれませんが、認可保育園はフルタイムに近い働き方のほうが通りやすい傾向があります。今や、このように働き方や職業までも多様化している時代で、例えば、“預けたいときだけ預ける”などフレキシブルなニーズというのはこれから益々増えていくのではないでしょうか。 ②や③については、残業が多い場合でも、私のような自営業ママの場合でも、とても良いサービスだと感じます。もちろん、(いきなり)今日お願いします! というわけにはいきませんが、栄養士さんが考える夜食メニューを食べて、迎えに行くまで安心して預けられるというのは、ワーママにとっては非常に助かるポイントだと思います。とある認可外保育園では、希望者にはシャワーまでしてくれるというサービスもあります。小さいうちは毎晩ではかわいそうかもしれませんが、うまく活用しながら仕事が進められます。 ④は、少人数ならではのアクティビティが充実している点です。

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写真は、息子が(以前の)保育園でホワイトデーのお返しにクッキーを作る様子です。工作や塗り絵などは適宜ありましたが、シーズンイベントにあったコンテンツを提供してくれて、普段ワーママ世帯ではできないようなことを保育園でやってくれるのは、とても助かりますよね。この他に、近所の警察署や消防署見学、電車に乗って水族館に行くなどもありましたよ。保活のポイントとして、公共を取るか、サービスを取るか、人それぞれであるということも一要素としてあるのではないでしょうか。

 

『保育園、入れなければ作ってしまえ!』ワーママの認可外保育園運営事例

もちろん、こんなに簡単にはいかないと思いますが、今年度より私が地域で主宰している子育てサロン「ビューティーUP・マムズ」(社協認可)に以前いらした方の事例をご紹介したいと思います。

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(私が主宰する子育てサロンの会場の様子)

 

その方はご夫婦で会社経営をされている2児のママで、1人目は認可外~認可と保育園に入れたけど2人目は入れず、それなら作ってしまおう!ということで、お住まいの地域で今年度より認可外保育園を開園したとのことでした。私もそうですが、会社経営自体いろいろと大変で、本業とは別に保育園事業を起業するということはすごくパワーがいるし、経営者としてもママとしてもとても感心します。2人目のお子さんは、いまはその保育園に通われているそうです。 私も会社設立当初から、「事業内保育所」のようなものは憧れていました。スタッフや自分の子供も安心して預けられるようなシステムを作ることは、ひとつの目標でもあります。保育園運営は、保育士のお給料やそれに比例するように保育料の兼ね合いもあって、とても難しいものだと思いますが、まさに“新しい視点”なのではないでしょうか。 このように、これまでの「保活」に捉われずに、自分に合った保育園を探すというのも一要素として、ご自身に合った保活をされてみてはいかがでしょうか。

CHANTOママライター/長井美有紀