遊園地やショッッピングモールでちょっと目を離した隙に、子どもとはぐれてしまって冷や汗…多くのママにそんな経験があると思います。混みあう場所で子どもを探すときの方法や、日頃から子どもに教えてきたいことなど、知っておきたい〝迷子対策〟について、ママたちにお話を聞きました。
ママたちに聞く、子どもの迷子対策
自分で探し回るのはNG(絵里香さん/32歳/事務員)
3歳の息子と2人でショッピングモールに出かけました。普段は息子から絶対に目を離さないのですが、そのときはフードコートにいるママ友を発見。手を振って声をかけると、彼女もこちらに気づいて…ふと隣にいるはずの息子に目をやりました。
しかし息子の姿が見当たりません。息子の名前を呼びながらあわてて走りだそうとすると、異変を察知したママ友が駆け寄ってきてこう言いました。「探し回っちゃだめよ! 子どもがここに帰ってくるかもしれないでしょ!?」。
そして、「こういうときは、冷静に周りを見渡して。そして店員さんか、子連れのお母さんに助けてもらうの。サービスカウンターに迷子の報告をしてください、ってね」。あわてながらも(そうか!)と、妙に納得。
結局、ママ友が店員さんに話してくれて館内放送をしたおかげで、息子はすぐに見つかりました。「子どもとはぐれたら、自分で探し回らず周りの人に助けを求める」というのは、とっても大事なことだと痛感しました。
はぐれたら「動かず叫ぶ」と子どもと約束(綾さん/33歳/歯科助手)
娘がひとりで歩けるようになった頃から、ずっと言い聞かせている約束事があります。それは「外出先ではぐれてしまったら、その場を動かず大声で『ママー!』と叫ぶ」こと。娘が4歳になったいまも、変わらず言い聞かせています。
そして外出する前には必ず「ママとのお約束は~?」と言って、復唱させるようにしています。そんな日頃の訓練が、活かされたことがありました。それは、地域で最も大きいお祭りに行ったときのこと。目を離したすきに娘がいなくなってしまったんです。
どこを探しても見当たらないし、この人ごみのなかで小さな子どもを目視で見つけるのは難しい。絶望感と後悔で震えたとき、少し離れた場所から「ママー! ママー!」という声が聞こえて、声を頼りに人ごみをかき分けて行きました。
すると、お面の屋台の前で娘が必死に叫んでいるのが見えたんです。どうやらお面に夢中になり、私から離れてしまったようでした。約束通り、その場を離れず大声で叫んだ娘。ほっとしたと同時に、愛おしくてたまりませんでした。
走って探してはダメ(穂乃花さん/29歳/看護師)
家族でテーマパークに遊びに行ったとき、3歳の息子が迷子になりました。その日は週末で園内は大にぎわい。「絶対はぐれちゃだめよ!」と息子に言い、旦那にしっかり手を繋いでおくよう念押ししていたにも関わらず、園内に入ってすぐ行方不明になっていました。
結局、このわずか数分後に息子は見つかったのですが、そのとき私が工夫したことを紹介します。まず、旦那を厳しい言葉で叱り、息子が戻ってきたときにすぐ見つけられるよう、その場を動かず待機しているよう指示。
そして私はというと、近くにいたスタッフに迷子の報告をして服装などの詳細を伝えつつ、自分でも息子の捜索を始めました。このとき気をつけたのは、とにかく「名前を呼ぶこと」と「走らないこと」。
走ってしまうと息子が私を見つけたとき、追いつけないからです。そうしてから数分後、私の足になにかがごつんと当たりました。下を見るとそこにいたのは、半べそをかいた息子でした。その後は無事、家族で休日を満喫しましたよ。
子どもの迷子は冷静に対処を
子どもとはぐれてしまったときに一番大切なのは、まずママ自身が落ち着くこと。状況を冷静に分析し、自分がとるべき行動を判断しましょう。もしものときに備え、日ごろから訓練しておくことも、取り返しのつかない事態に発展するのを防いでくれるはずです。
ライター:葛西 明