純金積み立てのメリットとは
純金積み立てにはどのようなのメリットがあるかみていきたいと思います。
金融不安が高まった時やインフレに強い
金はインフレヘッジ効果があり、「分散投資」の一つとして、株式などの損失カバー用に備えておくこともできますし、資産を分散させて安定したポートフォリオをつくりたいという方に向いています。
少額から投資が可能
純金積立は、貸金庫などの初期投資を必要とせず、投資初心者にも始めやすい金額設定となっています。もし、延べ棒状態の金地金を買おうとした場合、500gから1kgで、何百万円という金額が必要となります。 さらに、一般に流通していない小さなサイズで購入しようとすると、加工費用が掛かりますので、手数料が加算されます。しかし、純金積み立てなら、こういったまとまったお金を必要とせずに投資を始めることができます。
「ドルコスト平均法」で、価格変動リスクを抑えることができる
毎月の購入額が決まっているので、金の価格が高いときには少なめ、低いときには多めに買う「ドルコスト平均法」のメリットを受けることができます。金の購入価格が平均化されるので、毎月同じ量を購入していく方法と比較すると、価格の変動リスクを抑えることができます。
短期ではあまり効果はみられませんが、長期にすればするほどコストを抑えることができます。
積み立て以外の「スポット購入」も可能
金価格が急落してもっと買っておきたいという場合には、「スポット購入」が可能な会社もあります。 購入のタイミングを自分でコントロールでき、「ドルコスト平均法」と「スポット購入」の両方のメリットを享受できます。
金への交換が可能
一部、交換ができない会社もあるようなので、確認は必要になりますが、継続して積み立てて一定量になると、現物と交換することができます。 この他、金地金以外にも、プラチナや銀、金貨やジュエリーなどに交換できる取扱会社もあります。また、解約すれば現金化することができます。
純金積み立てのリスクとは?
メリットの多い純金積み立てですが、契約前には知っておかなければいけないデメリットやリスクがあります。
年会費や手数料が必要
純金積み立ては年会費や積み立て購入手数料がかかります。これはどこの会社でも両方あるいは片方は設定されているので、積み立て金額だけでなくこれらのコストも考慮したシミュレーションが必要となります。 また引出し手数料などの手数料が設定されている場合もあるので、事前の確認が必要です。
短期では利益が出ない
「ドルコスト平均法」は長期でコストを抑えるメリットがあり、上記のコストも考えると短期で利益を出す考え方には向いていません。一気に買って一気に売り、すぐに高いリターンが欲しいという人には、違う投資方法の選択が望ましそうです。
損失が出るケースもある
金は価値がゼロになるようなことはありませんが、買った時より価値が下がる可能性はあります。 買って放置しておかずに、相場をこまめにチェックすることでそのリスクを抑えることができることもあります。
長期的に資産を増やしたい人におすすめ
長期を視野に入れれば、少額投資で始めやすい純金積み立てですが、手数料などのコストもありますし、売却時に損失が出るリスクもあります。 始めるなら運営会社のプランをよく比較して、シミュレーションをしてみるのが良さそうですね。
文/今野由奈