赤ちゃんの離乳食が軌道に乗ってくると、次に気になるのが「スプーン&フォーク食べ」についてです。「自分で食べたい!」という意欲を育てるためにも、非常に重要なステップと言って良いでしょう。
赤ちゃんにスプーンやフォークの練習をさせるためには、どうしたら良いの?いったいいつから練習をスタートすれば良いの?新米ママが気になるポイントを、徹底解説していきます。
スプーン練習の前に大切なこと
赤ちゃんがスプーンやフォークを使うようになるまでには、いくつかのステップがあります。このステップを無視して、無理やり練習させようとしても、残念ながらあまり意味がありません。親子それぞれが余計なストレスを溜めないためにも、スプーン練習に適した時期を迎えているかどうか、しっかりチェックしてみましょう。
赤ちゃんが自分でスプーンを使うために必要なのは、「自分で食べたい!」という意欲です。生後7~8カ月頃までは、赤ちゃんにとって食事は、「周囲の人に食べさせてもらうもの」です。それが成長と共に変化し、「自分でやりたい!」と考えるようになってきます。
個人差はありますが、大体9カ月~1歳過ぎになると、おとなしく食べさせてもらうだけではなく、自分自身でアクションを起こす子どもが増えてきます。スプーン練習をスタートするなら、この時期を狙うのがベストです。
また、スプーン練習をスムーズに進めていくためには、道具を使う前の手づかみ食べを十分に行うことも大切だと言われています。ママにとっては、机や洋服がべたべたになって大変かもしれませんが、赤ちゃんは手づかみ食べを通じて、一口あたりの分量や食べるペース、食べ物の感触など、大切なことを数多く学んでいきます。
食べる楽しさを知ってもらうためにも非常に重要なポイントですから、ぜひ意識してみてください。
スプーン練習はとにかく「持たせる」
赤ちゃんの様子を見て、「そろそろかな?」と思えるタイミングがやってきたら、早速練習をスタートしましょう。とはいえ最初は、特別なことをしなくても大丈夫です。
「自分でやりたい!」という意欲を増してきた赤ちゃんは、親から与えられる離乳食を、ただだまって口に運ばせてくれるわけではありません。なんとか隙をついて、ママの手からスプーンを奪い取ろうとしたり、食べさせられることを拒否したりするでしょう。
こんなときには、ぜひママのスプーンを赤ちゃんに渡してみてください。もちろん最初から上手に使うことはできませんが、「にぎる」「つかむ」という動作が、立派なスプーン練習につながります。時には振り回したり投げたりすることもあるかもしれませんが、これも発達途中の練習の一つです。怒りたくなる気持ちもわかりますが、赤ちゃんの意欲を損なわないよう注意しましょう。
「赤ちゃんにスプーンをわたすと、離乳食が進まない!」なんてときには、割り切って、スプーンを何本も用意するのがオススメです。赤ちゃんがスプーンに夢中になっている隙に、別のスプーンで離乳食を口に運んでみてください。ママが持つスプーンを欲しがったら、それもあげてしまって大丈夫です。また別のスプーンを使って、何気なく食事をサポートしましょう。
赤ちゃん自身がスプーンの扱い方に慣れてくると、スプーンを口元に運ぶしぐさを見せるようになります。こうなったら、ママがスプーンに食材を乗せ、それを赤ちゃんに渡してあげるのがオススメです。赤ちゃんの「できた!」という気持ちも、上手に育てていけることでしょう。
赤ちゃんのスプーン練習、注意したいポイント3つ
赤ちゃんのスプーン練習には、注意するべきポイントも多々あります。3つ紹介するので、練習前にチェックしてみてください。
★新しい動作を習得するためには、時間がかかる!
大人にとって「スプーンを使う」ということは、ごく簡単なことかもしれません。しかし赤ちゃんにとっては、非常に難しい動作なのです。練習したからといってすぐにできるようになるわけではなく、ママは辛抱強く練習に付き合ってあげる必要があります。
また赤ちゃんはいつだって気まぐれなもの。食事がスタートしたときには、意欲満点だったものの、わずか数分で甘えっこモードになってしまうことも。上手に対応しつつ、長い目で練習を積み重ねていきましょう。
★スプーンを与えたら目を離さないこと
赤ちゃんがスプーンを使えるようになるためには、実際のスプーンを使った練習が必要不可欠です。しかし正しく扱うことができなければ、スプーンであっても身体を傷つけるリスクがあるということを、頭に入れておきましょう。
赤ちゃんにスプーンを与えたら、それで目や喉をつくことがないよう、しっかりと見守ってあげましょう。
★赤ちゃんにとって使いやすいアイテムを用意しよう
世の中には、赤ちゃんがスプーン練習をするための専用商品も数多く登場しています。こうしたアイテムを活用することで、練習中のストレスを軽減できるかもしれません。
- スプーンの柄の部分が短く加工されたもの
- 丸く加工されて、赤ちゃんでも握りやすくなっているもの
- 柄のフォルムに工夫があり、赤ちゃんの力でも無理なく持てるもの
もちろん重さや材質も重要なポイントです。「スプーン練習しているのに、なかなか上手にならないな」と感じたときには、赤ちゃんの使いやすさにこだわって、製品選びをしてみるのもオススメですよ。
まとめ
赤ちゃんが自分でスプーンを使えるようになれば、日々の食事の手間も軽減できます。「よし、頑張ろう!」と思うママも多いのかもしれませんね。
完全に使えるようになるまでには、多少時間がかかるかもしれませんが、いつかは必ず使えるようになるものです。長く温かい目で見守ってあげられると良いですね。