働き方改革が叫ばれる今、導入する企業も増えているのが「在宅勤務」です。子どもがいても、自宅でお世話をしながら仕事ができるワークスタイルとして、注目しているママも多いのではないでしょうか。

 

とはいえ在宅ワークには、メリットがあればデメリットもあるもの。あらゆる働き方が注目されている今だからこそ、その両方を把握しておきたいところです。

在宅ワークの形態は人それぞれ!


近年注目されている「在宅ワーク」とは、勤務者がオフィスや店舗などに出向いて仕事をするのではなく、自宅で仕事をするスタイルのことを言います。

 

そもそも企業に所属することなく、一から自分で、家で仕事をしている方もいれば、特定の企業と雇用関係を結んでおり、その契約内容に基づいて在宅で勤務をしている方もいます。働き方改革によって増加しているのは、後者のパターンです。

 

とはいえ、在宅ワークを会社側が認めているか、どの程度の業務を在宅でこなしていけるのか、これらの点は、会社によって差が大きいポイントでもあります。

 

在宅勤務を選択したい!と思ったときには、自社の制度内容についてしっかりと把握するところからスタートしましょう。

 

 

 

メリット1「時間を自由に調整できる」


在宅ワーク・在宅勤務に関する基礎知識を身につけたところで、早速メリットについてチェックしていきましょう。働くママにとってもっとも嬉しいのが、「仕事をする時間を自由に調整可能である」という点です。

 

在宅ワークの場合、一日でこなすべき仕事の量が決まっていても、24時間の中でそれらをどう配分するのかは、個人の決定に委ねられるケースが多いです。

 

つまり

 

  • 朝子どもが起きるまでの時間
  • 昼寝中の時間
  • 夜子どもが寝た後の時間

 

など、ちょっとした細切れの時間を使って、業務を進めていくことが可能なのです。

 

仕事の合間に家事をしたり、子どもの相手をしたりすることも、もちろん可能です。子どもの急な発熱や学級閉鎖、行事対応で困ることもないでしょう。

メリット2「通勤時間の短縮」


オフィスで仕事をする場合、欠かせないのが通勤時間です。毎日1~2時間程度、会社と自宅との往復で使用してしまう方も少なくありません。

 

在宅勤務の場合、この通勤時間を丸ごと短縮可能です。「午前9時55分までリビングの掃除をして、午前10時からパソコンで仕事をする」なんてこともできるのが、在宅勤務の魅力でもあります。

デメリット1「仕事と家庭の切り替えが難しい」


働くママにとって嬉しいことも多い在宅ワークですが、残念ながらデメリットも存在しています。切り替えを検討するのであれば、こちらについてもしっかりと考慮しておきましょう。

 

まずは仕事と家庭の切り替えについてです。通常の仕事スタイルであれば、「通勤」という手段をもって、仕事モードと家庭モードを切り替えることができます。しかし在宅ワークの場合に、こうした境目は存在しません。

 

子どものお世話や学校行事など……自由にスケジュールを組める一方で、予定していた時間に仕事が終わらなければ、プライベートの時間を削って片付ける必要があるでしょう。

 

また仕事中であっても、子どもや夫から「お腹空いた!」「○○はどこ?」なんて、ママとしての業務を求められる可能性もあるのです。

 

自宅で仕事ができるからこそ、仕事とどう向き合っていくのかが課題となり、デメリットにもなり得るということを頭に入れておいてください。

デメリット2「自宅から出ることが少なくなる」


仕事も家庭も「自宅」に集約することは、確かに効率的です。しかしその一方で、職場の同僚や上司とのコミュニケーションが希薄になりやすいというデメリットも。

 

普段オフィスで仕事をしていれば、ちょっとした相談やアドバイスは自然と行われるもの。しかし在宅勤務の場合は、こうした機会が非常に少なくなってしまいます。

 

自分自身が任された仕事は、自分自身の責任においてしっかりと仕上げなければいけません。そのため、不安や孤独感を抱いてしまうケースも多いようです。

 

また、普段の勤務態度が見えにくくなる分、提出された成果物のみで評価が決まってしまうという側面もあります。

 

また自宅を主な職場にすることで、自宅から出る機会が少なくなれば、身体的なデメリットが生じてしまう可能性もあるでしょう。通常の勤務スタイルから在宅勤務へと切り替えた場合、運動不足で悩む方も少なくありません。

多様な働き方の第一歩としての在宅ワーク


在宅ワークという仕事スタイルには、メリットもあればデメリットもあります。両方を確認した上で、今の自分にとってベストな働き方を選択できると良いですね。

 

「仕事はしたいけれど子どもとの時間も大切にしたい」と思っているのであれば、在宅勤務も選択肢の一つに入ってきます。仕事を退職するのではなく、本当の意味で子育てと仕事の両立を目指していけるのではないでしょうか。

 

在宅勤務について気になったら、まずは現在勤めている会社の制度や実績についてもリサーチしてみてください。政府も在宅勤務を後押ししている時代ですから、自分らしく働く方法も見えてくるのかもしれません。

 

文/佐藤仁美