知らない人の近況や、家族だけの思い出話…義実家での会話や、家族独特の空気感。入りこめない辛さを感じたことは、嫁なら誰しもあるのではないでしょうか。その度に「やっぱり嫁はよそ者なんだ」と居心地の悪さを覚えることもしばしばです。そんな〝アウェイ感〟から、抜け出す方法を聞きました。
■知らない話にはガンガン質問(加奈さん/36歳/パート)
月に1回程度、子どもを連れて義実家に顔を出しています。子どもたちが遊んでいる間、義両親と私たち夫婦でお茶を飲みながら話をするのですが、正直私は会話に入れていません。
話題になるのはご近所さんの愚痴や旦那の友人の近況、行きつけの蕎麦屋の店員が誰と結婚したか…など、知らない話ばかり。悪気がないのは分かっていますし、普段はあまり会話がないそうなので、旦那と話せて嬉しいのでしょう。
ただ、私だけ黙っているのがだんだんストレスになってきたので、思い切って会話にグイグイ入ってみることにしました(笑)。「〇〇君て、誰ですか?」「どんな人? 昔の写真見たいです!」など興味を持って聞いてみたんです。
義両親も私が会話に入ることを歓迎してくれるようで、ますます話が盛り上がるようになりました。自分から〝よそ者意識〟を打ち破り、会話に入っていって良かったと思います。
■義実家に合わせる努力を(絵里さん/36歳/飲食店勤務)
義実家へは年に数回の頻度でお邪魔する程度ですが、行くたびに「やはり嫁はよそ者なんだな」と感じずにはいられません。そう感じるきっかけは些細なこと。洗濯物の干し方とか、掃除の順番の違い、義実家地方のご当地グルメなど、本当にちょっとしたことなんですよね。
「いつまでたってもよそ者」な感じが少し辛かったので、自分から歩み寄ることにしました。自分のやり方を通すよりも、義実家にいるときは義実家に合わせた方がいいと、あらかじめ家事のやり方を細かく聞くように。
お手伝いをする前に「やり方が分からないので、教えてください」と聞き、義実家ルール通りにやるのです。ご飯のときは「こんな美味しいお料理、知りませんでした! 今日は食べられて嬉しい!」と、ポジティブに発言するようにしました。
どの家庭でも、独自のルールや常識のようなものがあると思うのです。もちろん、私の実家にだってあります。義実家で「よそ者感」を感じて落ち込んでいるよりも、馴染む努力をするのがいいんではないでしょうか。少なくとも、私はそれで楽になりましたよ。
■よそ者だと割り切るしかない(朋子さん/38歳/介護士)
義実家に行くと、過去の旅行写真を見ながら思い出話に花が咲く、旦那と義両親。「ここの景色、きれいやったなー」「旅先のカツ丼屋、本当に美味しかった!」など、私の知らない話ばかり。おーい旦那、嫁は会話に入っていけてませんよー!
初めは疎外感やイラ立ちを覚えましたが、義両親にも旦那にもまったく悪気はないので、なんだか真面目に落ち込んでも損だなと感じるようになりました。だって、まだ数年しかおつき合いがないのだから、知らないことの方が多くて当然です。
そこで私は、割り切ることに。分からない話題は相づちだけ打って聞き流す、頷きながら別のことを考える…など、自分なりの対処法を見つけました。落ち込んだって仕方のないことですので、義実家の空気に慣れるしかないと思います
義実家のルールや空気に歩み寄ろうとする行動力は、「よそ者意識」突破の鍵となりますね。最初は知らないことだらけの義実家ですが、年を経るにつれ馴染んでいって、きっといつしか話題の輪にするりと入り込んでいることと思います。
ライター:芦名 柚希
看護師ライターとして活動。優しいものの家事レベルが極めて低い夫と結婚後、現在は3人の子どもの母親業に奮闘中。女性の多い職場や、ママ友の世界にも身を置き、世間の厳しさを実感。ブレずに、自分らしく生きていきたいと思う今日この頃です。