子どもを産んで職場復帰しても、キャリアアップを実現している女性は数多くいます。ただでさえ大変な「仕事と家事の両立」を実現し、そのうえ出世までしているなんて…でもどうやら「出世できるママ」と「できないママ」には〝意識格差〟があるようです。キャリアママにお話を聞きました。

 

■「ママ感出しすぎ」で損してないですか?(良美さん/42/メーカー勤務)

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うちの会社はママ社員が少しずつ増えていますが、まだまだ〝市民権を得ていない〟のが現実です。だから私も育休を終えて復帰するときに「ママの立場に甘えず、謙虚でいよう」と心に決めていました。

子どもの発熱で保育園から呼び出しがあると、周りの同僚たちに迷惑をかけないよう、仕事を早めに引き継ぎしています。仕事の完成度に関しても「ママだから大目に見てほしい」なんて思ったことはありません。

その成果もあってか、私は管理職に昇進できました。これからキャリアアップを目指す後輩ママたちには「出産しても、出世をあきらめないで!」と言いたいです。でも実際、復帰した後輩社員たちの様子はといえば…。

「見てください! ウチの子つかまり立ちができるようになったんですよ! もうかわいくて、かわいくて~」と、勤務時間中に写真を見せ歩いて大談笑。特にハロウィンの前日がひどかったんです。「明日は保育園のハロウィンパーティがあるので、半休取りま~す」「がんばってプリンセスのドレス作ったんです、かわいいでしょ!」とお祭り気分。

でも「ママって最高に幸せ!」みたいなオーラ全開でいると、反感を買うんじゃないかと心配になります。社員には独身者だっていますし、結婚していてもなかなか子どもが授かれない人も。それに本音では「会社は男社会」と思っている上司だって…いろんな人がいるんですから。

本来なら仕事は実力で評価されるべきなのですが、ママ社員はどうしても色めがねで見られがち。だからこそ「ママ感の出しすぎ」で損をするのは、もったいないと思ってしまいます。