「先生と子どもで言うことが違ってる…」なんていうとき、あなたはどちらを信じますか? 子どもは成長とともに知恵がつき、嘘をつくことだってあるもの。とはいえ先生だって、100%正しいなんてことはないわけで…慎重に対処しないと、判断ミスで大きな問題に発展しちゃうことも。こんなとき、先輩ママたちはどうしたのでしょう?

 

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「どっちが正しい?」先生と子供の言い分が違う場合の対応

子どもの言うことを信じて良かった…(美香さん/38/派遣)

4年生の娘が「最近、筆箱や防災ずきんが、なくなったり戻ってきたりする」と言うのです。「自分でなくしたんじゃないの?」と聞くと「違うの。隠されてるの。いつも遊んでいた〇〇ちゃんたちにも無視されている」と。

心配になって先生に相談したんです。すると先生は「そんなふうに見えませんよ。仲良く遊んでいますよ。女の子特有の、ちょっとしたケンカでは?」と、一笑に付されたんです。でも、その後も仲間外れは続いていると言う娘。先生からの連絡はありません。

そこで娘を信じて「無視されてもあいさつだけはしよう。これからもいろんな人と出会う中で、合わない人はたくさんいるけど、その人と同じことをしちゃダメ。いままで通りふつうでいよう」と伝えたんです。

半年後、学年文集のなかで「近い将来やってみたいこと」という項目に、いじめていた子が「娘と遊びたい」と書いているのを発見。その後、謝ってきたそうです。いまでは仲良く遊ぶようになりましたが、やっぱり仲間はずれはありました。

あのとき娘を信じずに「先生の言うとおり、気にしすぎよ」なんて受け流していたら、どうなっていたことか…信じて良かったです。

周りに確認することも必要(礼香さん/35/パート)

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5歳の息子がいます。ある日お迎えに行くと、息子の目の横に切り傷がありました。先生いわく「私も現場を見ていなかったのでわかりませんが、どうやら滑り台の順番に横入りしようとしたらしく、お友だちが怒って引っかいたようで…」とのこと。

帰宅してから息子に、そのときの状況を詳しく聞いてみると「横入りしてきたのはお友だちで、ぼくが注意したら怒って引っかいてきたんだよ」と言うのです。「そのこと先生に伝えた?」と聞くと「言った」とのこと…なんだか話が違います。

なので「そのとき周りにいたお友だちは誰?」と名前を聞き出し、なかでも一番しっかりしている女の子に、状況を聞いてみることにしたんです。「うちの息子が横入りして、〇〇くんに引っかかれたらしいんだけど、知ってるか聞いてもらえる?」と、その子のママに電話しました。

すると「お友だちが引っかいたって言ってるよ」とのこと…やっぱり、です。先生も現場を見ていなかったので仕方ありませんが、こういうときは周りに確認することも必要だなと思います。

連絡帳でこっそり確認(美優さん/37/派遣)

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2年生の娘が「暗記した」と言って、かけ算の九九表に自分でサインをしていました。おかしいと思って「かけ算の練習したら、親が確認してサインするんじゃないの? 練習しているところを見たことがないけど、本当にやったの?」と聞いたんです。

すると「そうだよ。練習して暗記したら自分でサインしていい、って先生が言ってた」というのですが、どうも怪しい。「先生に確認していい?」というと「なんで? 本当だよ」と、ますます怪しい。

そこで娘にバレないよう、連絡帳にこっそりと「宿題のかけ算は、親が確認するものですか? 娘はいつも自分でサインしています」と書いておいたんです。帰宅後、こっそり連絡帳を見ると「親に確認&サインをもらうように伝えています。本人にもきちんとお話ししました」とのこと。

最近、都合のいい嘘をつくようになってきたので、怪しいと思ったら、先生や友だちのお母さんに確認する必要がありそうです。これからますます知恵が働くようになるぶん、私も気をつけないとですね。

 

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思い込みを捨て、両者からしっかり話を聞くことが大切

大切なのはどちらかの言うことを鵜呑みにしないこと。慌てて子どもを叱ってしまったり、相手に抗議したりするのはトラブルの元です。また、わが子の言うことはすっかり信じてしまいがちですが、思い込みは禁物! 両方からきちんと話を聞き、できれば周りの人にも状況を確認。材料を揃えてから、落ち着いて判断してくださいね。

 

ライター:木村 百
情報誌の編集者として激務をこなした後、フリーライターに。2人の子どもの育児ストレスでイライラしつつも、日々の自分磨きは欠かせないアラフォーです。実母も姑も近所で暮らしているため、いまも未来も不安は尽きず。毎晩のお酒だけがパワーの源。