村上直子さん/整理収納アドバイザー 銀行勤務を経て、念願のインテリアショップへ転職。結婚後は整理収納アドバイザーの資格を取得。個人宅の整理収納代行サービスなどを行っている。  

家族の成長に合わせ収納も変わっていく

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学生時代の雑貨好きが高じ、整理収納アドバイザーの道を進んだ村上さん。メディアで活躍する現在も、自宅に戻れば2児の母。帰宅すると、長男が塾に持っていく弁当作りをはじめ、夜遅くまで家事をこなす毎日です。  収納のプロとはいえ、時間には余裕がないはずなのに、自宅のリビングに余分なものは見あたりません。美しい空間が保たれている理由は”隠す収納”。日用品やおもちゃは、視線が届かないソファ下やかごの中に収納されています。 「単に隠すだけでなく、家族の動線に合わせながら物を分類。使う場所の近くに収納場所を作ったり、収納庫から持ち運びがしやすいように工夫をしたりしています」  さらに、子どものものは自分でも片づけやすいよう、専用の収納スペースも用意。子どもの成長に合わせ、収納場所の高さや位置も変えてあげるそうです。 「部屋が散らかる原因は、片づけにくい収納に問題があることもあります。家族の目線に立って収納を作るだけでも、自然と片づけが習慣化されていくものです」  家族の協力ですっきり片づいた空間だから、好きな雑貨や小物のディスプレイも際立ち、ここちよいリビングが生まれています。 明るい木の質感で統一されたリビング。家具は脚つきを選ぶことで、床面が多く見えるようになり、狭い空間でも圧迫感が解消される。床に物がないぶん、毎日の掃除もしやすい。

郵便物は「長期保管」「しばらく必要」「使用中」の3つに分類して収納。使い終わったものから捨て、ムダなものはためこまない。(下)勉強机に置いた文具はイケアのトレーにまとめる。卓上の掃除がしやすくなり、生活感も隠せる。鉛筆立ては古くなったマグで代用。

 

家具の下に隠す

次男がリビングで使うフィギュアや図鑑は、ソファの下が収納場所。レトロなトランクケースやジュースの木箱などにしまうことで、部屋のインテリアと統一感を出しながら上手に隠せる。ソファ脇のシェルフは、観葉植物や雑貨のディスプレイスペース。下段に置かれた木箱には、長男の参考書が収納してある。底面にキャスターがついているので、重い参考書もラクに移動させられる。

 

わかりやすく隠す

日用品などはダイニングにある収納庫(P133に掲載)にすべて収納。(左)用途や種類別にプラケースで小分けしつつ、名前ラベルを貼って家族も収納場所がわかるように工夫している。(左下)村上さんのメイク道具や次男の勉強道具は持ち運びしやすいケースに収納。必要なときだけケースごと持ち出し、使い終わったらケースごと戻すのがルール。

必要なときはケースごと持ってきます

デッドスペースに隠す

リビングの一画にある村上さんの仕事机。プリンタや書類はすべて机の下の収納スペースにしまっている。扉の裏にフォルダやフックをつけ、狭い空間もとことん活用。プリンタの電源コードなど、ゴチャついて見えるものはブックエンドで目隠し。収納内を白で統一することで、見た目をすっきりさせている。