妊娠すると体にいろいろな変化が現れ、これまでどおりに仕事ができないこともあります。常に吐き気や体のだるさを感じるなど体調が悪くなることが多いため、会社に行くのがつらく感じる人も多いことでしょう。
つわりは自分でコントロールできないため、仕事中に気持ちが悪くなり、席を外すことも増えてきます。何度も席を外していると周りの目が気になるので、ギリギリまで我慢している人も少なくありません。そこで今回は、つわりで苦しいときの仕事の対処法について、ご紹介します。
妊娠したら早めに会社に報告しよう
妊娠したとき、どのタイミングで会社に報告すれば良いか悩む人も多いようです。あまり早すぎると、もし何かあったときに周囲にすべてバレてしまうことにもなりかねませんし、かといってつわりが起きているのに報告しないと、周りに噂されることもあるでしょう。
妊娠した場合、多くの人は安定期に入ってから周りに報告したいと望むようですが、会社の場合は業務に支障をきたすこともありますので、なるべく早めに報告するのが望ましいです。
会社に報告する場合、すべての人に伝える必要はありません。直属の上司のみに伝え、安定期までは周りに伝えてほしくないことも同時に伝えましょう。
上司になったばかりの人だとそこまで気が回らないこともありますが、何年も上司を務めている人の場合、女性社員の妊娠報告は何度も受けていますので、安定期になるまでは周りに知られないよう、協力してくれることでしょう。
また、妊娠を報告すると仕事に支障が出ると思われ、イヤそうな顔をされるのではと心配になる人も少なくありません。
最近は女性社員の妊娠や出産に前向きな会社も増えていますので、妊娠を報告すると喜んでくれる上司がほとんどです。
報告するのが不安な場合は、会社理念や就業規則、女性の先輩社員の前例などをチェックすると、会社がどのような対応をしてくれるかはある程度把握できるでしょう。
妊娠中は会社側が対応をする義務がある
男女雇用機会均等に基づく「妊娠中又は出産後の症状に対応する措置」によると、従業員が会社に妊娠を伝えた場合、妊婦さんが働きやすいように対応をする必要があります。
たとえばつわりについて医師から指導を受けて会社に伝えた場合、医師の指導に基づいた指導を守れるよう、会社側が対応をしなくてはなりません。
「妊娠中又は出産後の症状に対応する措置」には、作業の制限や勤務時間の短縮、作業環境の変更などの措置を会社が行うよう、決められています。
運動を伴う作業を行っている場合、体に負荷がかかりにくいデスクワークへの転換を行ったり、つわりがひどい場合は医師の指導に基づき、勤務時間の短縮を行う、ニオイがひどい勤務場所であれば移動させるなどの対応が求められます。
医師からの指導を会社に伝えづらい場合は、母性健康管理指導事項連絡カードの中に会社へ提出できる用紙がありますので、そこに医師から必要事項を記入してもらい、会社へ提出するようにしましょう。
会社でのつわり対策
会社で吐き気を感じたり嘔吐してしまうと、吐かずに済むように何も口にしない人もいますが、これは逆効果です。
胃が空っぽになることで吐き気がさらにひどくなりますので、氷をたっぷり入れた水筒を持参し、水やスポーツドリンクなどを入れて、こまめに摂取するようにしましょう。
できればストローがついている水筒のほうがニオイも気にならないため、つわり対策としてストローつきの保冷水筒を用意しておくと良いでしょう。
通勤途中や会社の中はたくさんの人であふれているため、ニオイがつらいという人も少なくありません。
お昼になると食べ物のニオイが充満するため、さらに気持ち悪くなってしまうこともあるでしょう。
ニオイがつらい場合は、マスクをつけて対処しましょう。マスクだけではニオイが気になってしまうという人は、柑橘系やミントのアロマオイルを含ませておくと、ニオイがあまり気にならなくなります。
食べづわりの場合、空腹になると気持ち悪くなるので、常に何かを口に入れなければなりません。
会社では小腹を満たせるようなお菓子を用意しておき、気持ち悪くなる前に食べるようにしましょう。
業務中はお菓子を食べづらいという場合は、飴やチョコレートを用意しておいて口に含むだけでも、お腹を満たせます。
ただし甘いものを摂取しすぎると体重増加につながりますので、カロリーオフのお菓子を食べるように心がけましょう。
つらいときは会社を休むことも必要
あまりにもつわりがひどい場合は、いっそのこと会社を休むのも一つの方法です。妊娠中は体に無理をさせることはもちろん、ストレスを感じさせることもNGです。
仕事を休むと周りに迷惑をかけるのではと思いますが、つわりは一時のものなので、仕事よりも自分の体を大切にすることが必要です。
無理をすると早期切迫流産を引き起こすことも考えられるので、つわりのひどい妊娠初期は、とにかく自分の体を一番に考えるようにしましょう。
まとめ
つわりのときに会社に迷惑をかけたくないと思う人も多いですが、今後、他の女性社員が妊娠して同じような症状が起きたとき、サポートしてあげることで還元できます。甘えられるときは周りのことを気にせず、助けてもらうようにしましょう。