早ければ生後半年ほどから始まるとされている子供の人見知り。赤ちゃんのうちはまだ良いですが,、成長しても人見知りが治らないと、不安に感じる親も少なくありません。社会に出て苦労しないよう、できれば子供のうちに人見知りを克服させたいと思うのは当然ですよね。そこで今回は子供の人見知りが起きる原因と、人見知りを克服する方法についてご紹介します。

子供の人見知りはなぜ起きる?

人見知りは赤ちゃんのうちから始まりますが、脳の発達とともに、周りの人間を区別できるようになることから、防衛本能として人見知りが起きるようです。 ママ以外の人間に抱っこをされると安全な場所に戻れるよう泣くのは、人見知りというよりも本能的なものかもしれません。 しかし、赤ちゃんの中でもまったく人見知りをしない場合もあります。人見知りは個人差があって当然ですが、あまりにも大泣きされると、ママやパパが気まずい思いをすることもありますよね。 赤ちゃんだけに限りませんが、子供が人見知りが激しいかどうかは、周りの人とのコミュニケーションの回数にもよります。 親以外の人間とまったくコミュニケーションをとっていない子供が人見知りになってしまうのはある意味当然といえるかもしれません。相手が敵か味方かの判断もつかないことから泣いてしまったり、不安に感じてママの後ろに隠れてしまったりすることもあるでしょう。 赤ちゃんのうちならママの心音や体温なども身近に感じるため、知らない人が赤ちゃんに寄ってきたときに、ママが不安に感じれば赤ちゃんも同じように不安を感じてしまうのは仕方ないことではないでしょうか。 もちろん子供の本質もありますので、親が人見知りであっても子供はまったく平気な場合もありますが、やはり環境が大きく左右するのはいうまでもありません。 例外ではありますが、親から愛情を受けていなかったり、DVを受けている場合なども人見知りになってしまう場合があるようです。「大人=怖い生き物」と子供が認識してしまうと、誰に対しても心を開くことができないため注意が必要です。

人見知りの子供に対して親やってはいけないこと

子供の人見知りを治したいと思い、つい子供に対して指示をしてしまう親も多いかと思われます。 赤ちゃんのうちならまだしも、幼児期に人見知りを克服するよう無理強いをすると、子供は自己否定されているように感じ、ますます自分の殻に閉じこもってしまうため、人見知りが激しくなってしまう場合も。 無理やり他のお友だちと遊ぶように強要したり、周りに対して「この子は人見知りだから」と公言する、周りの人に対して過剰に制限するなどの行動はNGです。 他のお友だちと無理やり遊ばせると、より不安を感じるだけでなく、親に対する不信感を募らせます。 また、周りに人見知りだと公言するのは、この子は普通じゃないからとアピールされているように感じ、子供は自己否定された気持ちになるかもしれません。 親が心配しすぎて過剰に制限すると、よけいに周りとの友だちとコミュニケーションをとりづらくなり、自分が浮いているように感じてしまうため、注意しましょう。

放置すると大人になっても人見知りのままでいることも

子供が小さなときに人見知りを起こすのは自然現象ともいえますが、周りの環境による人見知りだった場合は、大人になってからも人見知りが治らないこともあります。 子供の頃の人見知りは、周りとのコミュニケーションをうまくはかれていないことが原因の場合が多いですが、親から十分な愛情を与えられていない場合も生じます。 両親以外とのコミュニケーションは、成長するとともに経験を重ねることで解消できますが、親からの愛情不足は大人になっても解消することはできません。 また、友だちや他人からによるいじめや暴力も、人見知りの原因となります。親の愛情不足やいじめなどは、子供が外見や能力に大きなコンプレックスを抱かせる原因になってしまい、人見知りが治らないまま大人になってしまうことも少なくありません。

子供の人見知りを克服する方法

子供が人見知りにならないよう、愛情をたっぷり与えることは当然として、それでも人見知りがひどい場合は、親が率先して他人とコミュニケーションをとる姿を見せてみましょう。 周囲の人間に率先してあいさつする、困った人がいれば自分から声をかけるなど、お手本となる姿を見れば、自然と子供も真似るようになります。 また、自分が周りとコミュニケーションをとっているからといって、子供にそれを強要するのはNGです。 特に大人に対しては子供は不安を感じやすいので、大人同士のコミュニケーションの場で子供にコミュニケーションを促すのは絶対にやめましょう。 子供のコミュニケーション不足を解消するのが目的なら、子供が多く集まる場に行き、一緒に楽しんでみるのも一つの方法です。 無理にコミュニケーションをとらすのではなく、ママも一緒になって遊び、自然に周りと遊べるようになるまで、気長に付き合ってあげましょう。

過剰に心配せず子供の気持ちに寄り添った対応を

子供の人見知りは親からの愛情不足などが原因でない限り、自然な現象といえますので、それほど過剰に心配する必要はありません。親が手本になり、周りとのコミュニケーションをはかることで、自然と周りとのコミュニケーションのとり方を学んでいきます。一歩引いた目で見守ってあげましょう。