小学校入学前のお子さんがいるママ・パパには、「自主学習」といわれてもピンとこない人もいるかと思います。
しかし最近では、多くの小学校で宿題に「自主学習」(または自主勉強)が出され、「自主学習ノート」も1人1冊持っていることがほとんどです。
そして、この自主学習のネタがなくて困っている小学生も後を絶たないとか…?
今回は、「自主学習」「自主勉強」の実態と、ネタを見つけるヒントをお届けします。
目次
小学生の「自主学習」「自主勉強」とは?
筆者の小学校時代(昭和)の宿題と言えば、ほとんどが漢字計算ドリルやプリント・日記・音読など、指定された問題を解いたり行ったりするものでした。
しかし、娘たち(平成)の時代には、上記のような全員同じ内容の宿題に加え、自分で課題を見つけ調べたり考えたりして答えをまとめる「自主学習」「自主勉強」を宿題に取り入れる学校が増えてきました。
平成19年に改訂された学習指導要領では「自ら学び自ら考え行動する力を育成すること」がより重視されるようになりました。
おもに3~4年生頃から始まることの多い自主学習は、「学年×10分」「毎日30分」など時間で指定されることもあれば、「自主学習ノート1ページ以上」など、量で指定されることもあります。
内容については、先生からいくつか例をもらえることもありますが、そもそも「自分で課題を見つける」「教科の枠を超えて学び考える」などの目的があるため、あまり事細かに指示されないことが多いでしょう。
学校によっては、必ずしもノートに書くだけでなく、読書やなわとびなどでもOKという学校もあります。
自主学習のテーマの見つけ方のコツ
自主学習は、ドリルやプリントとは違い、自分でテーマやネタを考えなければならず、それが最大の難関と感じる子も多いようです。
また、毎日のように自主学習が出されるとなるとネタ切れになってもおかしくないですよね。
そこで、自主学習のネタ・テーマの見つけ方のヒントをいくつか紹介します。
苦手教科は得意教科とコラボさせると取り組みやすい!
苦手な教科では、アイデアもなかなか浮かびにくいもの。そんな時は得意教科にコラボさせてしまいましょう。
「理科があまり好きではないけど国語は好き」という場合、理科の学習内容に関係のある「ことわざ」や慣用句を調べるなどのワザが使えます。
例えば、
- 体の一部分が使われていることわざや慣用句
- 天気が入ったことわざや慣用句
- 動植物の昔の呼び方(イネ=瑞穂、クジラ=勇魚 など)
これらを10個くらい調べて意味をまとめるだけでノート1ページくらいは簡単に埋まりますし、内容的にも立派な自主勉強になります。
また、絵が得意な子であれば、俳句の情景や歴史上の人物にそれぞれイラストを添えてまとめたり、音楽やピアノが得意な子なら授業で習った曲の楽譜を書いてみるなど、好きな教科を取り入れれば、きっと楽しく取り組めることと思います。
世界の〇〇、日本の〇〇シリーズも面白い
世界のお金や国旗、日本各地のお城や都道府県の鳥などオーソドックスなものはもちろんのこと、
「日本の各地では”ばんそうこう”をなんと呼ぶ?」
「じゃんけんの都道府県の違い」
「世界のあさごはん」
などユニークなものも面白いですね。
間違ったところのチェックタイムにする
ここ最近の小テストやドリルの問題で、いちど間違えたものだけを集めて解きなおしてみるのは、苦手の克服に最適な方法。
算数だけ・漢字だけにする必要はなく、いろいろな教科がミックスされていてもOKです。
英語に親しむ時間にする
2020年から小学校3年生以上で必修化される「英語」。
3~4年生では中学校で習う単語や表現に親しむこと、5~6年生では基本的な単語や表現を書いたり読んだりできることを目指します。
家庭学習では、学校で習ったことを反復する以外に思いつかない…という子も多く、ママやパパの時代にはなかった宿題だけに「何をやったらいいかな」と子どもに相談されて困ったとい人もいるかもしれません。
そんな時は、例えば家の中にある物の英語表示を見つけて、日本語でどういう意味か調べるのもおすすめです。
また、小学校の図書室や図書館には、人気のある絵本やマンガの英語版がよく置いてあります。
ページの枠外に日本語訳がついていることも多いので、気に入った台詞を書き写して、日本語の意味を書き添えれば、ストーリーや会話の流れにそった英語表現が身につくチャンスでもありますね。
小学校の自主学習はテーマを工夫しながら進めよう
これからの時代、入試やテストでは、あらかじめ用意された正解を暗記するよりも自分で解決法を考える力が問われるような問題・内容が増えていくと言われています。
毎日のように「自主学習、何しよう…」と悩むわが子に付き合うのは大変ですが、小学生のうちに、自主学習を通じて、課題発見力や自分の良さを発揮できるプレゼンテーション能力など身につけていけるといいですね。
文/高谷みえこ