小学校での授業参観は、少なくとも学期に1回、多いところでは毎月のように開催されることもあり、懇談や行事を含めると月に何度も学校に足を運ぶ…というママも少なくありません。 入学前のお子さんを持つママにとっては、「そんなに仕事休めない、どうしよう」「参観の雰囲気ってどんな感じ?服装どうしたらいい?」など、気がかりな点も多いと思います。 そこで今回は、先輩ママに聞いたいまどきの小学校の授業参観事情をお伝えします。
授業参観の回数が多過ぎる?ぜんぶ出席できないかも
現在小学生のお子さんを持つママ数人に、授業参観がどのくらいの頻度であるのか聞いてみたところ、おおむね以下のような様子でした。
「運動会や音楽会などの行事がある月をのぞき、ほぼ毎月参観がある感じですね」(公立小学校のママ)
「学期ごとに1回ずつ参観日があります」(私立小学校のママ)
「参観日ではなく、年に1回、1週間の学校公開期間を設けていて、その中で都合のつく日に見に行くようになっています」(国立小学校のママ)
参観の回数は公立・私立小学校同士でも差があり、その学校によるというのが実際のところ。
参観が多い学校では、「今月は仕事が休めなくても来月なら休める」というように、保護者が参加できる機会をできるだけ多く設けたいというのが理由のようです。
現役ママに聞く「参観の回数、どう思う?」
働くママからは、小学校の参観に関して次のような声も上がっています。
「毎月のように参観があると、全部には行けないのですが、そうすると子どもが淋しがるんですよね。高学年になるとママ来なくていいよって言われるとも聞くので、極力やりくりして見に行くようにはしていますが。有休が早々になくなってしまい痛いです」(Yさん・37歳・2年生の男の子のママ)
「長女はおとなしいタイプで、参観に行ってもほとんど手をあげることもないかわりに、注意されることもなく。正直全部行かなくても良いと感じて、2回に1回は欠席していました。ところが弟の方は、振り返って他の子とおしゃべりするは、先生が資料集を出してと言っても全然指示を聞いていないはで…。友だちとぶつかることも多く、まめに様子を見ておきたいと思い、参観は毎回早めに行って休み時間のようすをうかがったり、参観後に先生と話したりとフル参加です」(Tさん・41歳・5年生の女の子と2年生の男の子のママ)
「参観日ってなぜか20日~25日ごろが多くないですか?フルタイムの経理職なので、その時期は給与計算が大詰めでなかなか休みが取れないんです。参観は学期に1回なので、その日を逃すとぜんぜん子どもの様子が見られなくてちょっと残念」(Hさん・34歳・3年生の男の子のママ)
「父親の転勤で小学校を転校しました。前の学校では年に2回、今の小学校では学期ごとに2~3回なので年に8回も参観があります。働いているのでフル参加はできませんが、比べてみるとちょっと面白いです。年2回の参観の時は先生もかなり準備してスーツを着てよそいき感がありましたが、ひんぱんに参観がある今の学校では子先生も子どももより日常の姿が(良くも悪くも)伝わってくる感じです」(Dさん・39歳・6年生と4年生の女の子のママ)
授業参観コーデどうする?ママの服装や持ち物をチェック
授業参観の服装については、本当にその小学校によりけりというのが実情。とはいえ、次のような傾向はあるようです。
「ウチは公立の小学校に通わせていますが、近くにお受験のある私立小学校があります。参観日と思われる日には、紺のスーツやワンピースを着たお母様たちがたくさん門に入って行かれますよ」(Hさん・36歳・4年生の女の子のママ)
「公立の小学校です。はじめての参観日では、仕事に行くときのようなかっちりとしたシャツとパンツで行きましたが、周りの保護者はもっとラフで、ジーンズの人もけっこういました」( Cさん・33歳・1年生の女の子のママ)
公立小学校ではそれほどフォーマルな服装は必要ないという声が多数でしたが、気をつけておきたいのは、入校証・身分証明書などのIDやスリッパ、筆記用具などの持ち物です。
特に、数日間続けて保護者や地域対象の学校公開がある場合、児童の安全を守るため、IDの携帯が厳しく義務付けられている学校も増えています。
家へ取りに戻っていて、せっかくのわが子の発表を見逃した…というのではとても残念。事前にお知らせのプリントをよくチェックしておきましょう。
意外と困る「参観の感想・アンケート」、何書こう?
いじめ防止や命の大切さを学ぶことを目的に、必ず毎年「道徳」の授業参観が実施されている小学校も多くあります。
たいてい、こういった授業のあとは、保護者にもアンケートが配布されることが多いものですが、5段階に〇をつけるような形式ならともかく、自由記述のみの用紙を渡されると内心「困った…何書こう」と思うママも多いようです。
基本的には、その日の授業で印象的だったことを書けばよいのですが、お子さんも普通に授業を受けていて、特に変わったこともない気がする場合は、次のような点に注目してふりかえってみると良いでしょう。
- 4月頃や去年の我が子と、今の様子を比べて気づいたことはないか
(手をあげるようになった、おしゃべりが減った、他の子の発言を集中して聞いていた…など、成長を感じられる内容ならベストですが、そうでない時も見たままを伝えて良いと思います) - 自分の小学校時代と今の授業を比べて気づいたことはないか
(図やマグネットを使っていて理解しやすかった、班に分かれてのディスカッションが増えたなど) - 図工の作品、習字、作文など掲示物の良かった点や印象に残った点
もし何か気になる点があった場合、もちろんアンケートで取り急ぎ伝えても良いと思いますが、できれば個別に相談する方が答えをもらいやすいでしょう。
そして、特に書くことがないということは、先生の日々の工夫や努力によってクラスの平和が保たれていることの現れでもあります。
最初または最後に「いつもありがとうございます」「これからもよろしくお願いします」とひとことだけでも添えるようにしたいですね。
まとめ
働くママにとって、平日の授業参観は時間のやりくりに頭を悩ませることも多いもの。 しかし授業参観は、家とは違う子どもの授業中の表情や友達と関わる姿などが見られる貴重な機会でもあります。
今回お話を聞いたママからは「高学年になると、授業参観に行っても子どももあまり喜ばない」という声も聞かれました。 また、本文では取り上げませんでしたが、廊下で終始おしゃべりしていたり、SNSの通知音があちこちで鳴るなど、保護者のマナー低下を嘆く声もちらほら。
マナーを守りつつ、時間の許す限り、今だけしか見られない子どもたちの姿を見に行けるといいですね。
文/高谷みえこ