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「老後破産」という言葉が、マスコミなどで盛んに使われています。その一つには、将来の年金制度に対する不安があるかもしれません。


多くの人は、老後悠々自適な生活を送りたいと思っていても、公的年金だけで生活のすべてを賄うことは困難で、働き続けなくてはならない人が多いのが現状と言えます。


そこで今回は、「老後破産」にならないためには、どのようなことに気を付ければよいのかご紹介します。

■生活保護を受けている高齢者が増えている

2016年の厚生労働省の調べによると、生活保護受給世帯の全体の半数以上が、高齢者世帯だということが明らかになっています。


年金受給額が高額とされている今の高齢者ですが、生活するのに十分な年金受給額を受け取っている人ばかりではないようです。


多額の年金を受け取っている人がいることも事実ですが、少ない年金しか受け取れず、健康状態にも問題を抱えているため、生活保護を受けている高齢者も多いようです。 加入していた年金が厚生年金なのか、国民年金なのか、加入していた期間などでも受給額は大きく異なります。また、昔は年金制度そのものが浸透していなかったため、年金自体に加入していない高齢者も少なくありません。


将来的には受給額が少なくなるといわれている公的年金ですが、すでに現在でも、年金による経済格差は生じているということになります。


老後のために資金を準備していた人は別として、高齢になって仕事ができなくなった場合、生活保護を受けることになってしまうのです。

■預貯金がないと老後は破綻する?

夫婦二人で必要となる老後費用は平均すると月額35万円程度ですが、年金の平均額は18万円前後なため、毎月17万円の不足が生じます。


25年分の不足額は5,000万円ほどになりますが、現実としてそれほど老後に向けて貯金をするのは難しいと考える人も多いことでしょう。 老後費用の平均額は家庭によって異なるため、25万円でやり繰りできる家もあれば、30万円で十分だという家庭もあります。


また、最近では定年退職後も仕事を続ける人も多く、働けなくなるまで仕事は続けたいと思う高齢者も少なくありません。


定年後にまったく仕事をせず、公的年金だけで生活しようと思うなら5,000万円の預貯金が必要になると言われています。 ですが、ギリギリまで仕事をすることを考えた場合でも、定年後は収入が大幅に減ることを考えると、預貯金は絶対に必要です。


ゆとりある老後を送りたければ、公的年金以外に3,000万円ほどの預貯金があれば理想的と言われています。