娘の子育て「ダメなものはダメ」

── 神田さんが育児で特に大切にしていることは何ですか。

 

神田さん:私の親から、子育ては「1に愛情、2に愛情」と言われてきましたので、愛情深く接することを意識しています。私自身、厳しく育てられたのですが、子育てをしてその厳しさが愛情ゆえのことだったとわかるんです。親子関係が愛情で強く結ばれていたら、どんなことがあっても子どもは乗り越えていけると信じています。

 

── 娘さんのしつけもしっかりされているそうですね。

 

神田さん:みなさんから「甘やかしていそう」と思われているんですが、「これ買って、あれ買って」と娘が言って、義父母が娘にものを買い与えそうになっても、「買わないでください」とお願いしていました。これはお金の問題ではなく教育の問題だと思っていて、注意できるのは親しかいないんです。

 

小さい頃、お弁当箱におかずを詰めたあとに「こっちのお弁当箱がよかった」と娘が駄々をこねたときも、私は「もう詰めちゃったから今日はこれね」と言って貫きました。何度言っても聞かず、「絶対嫌だから変えて」と騒ぐと、パパさんは「わかったわかった」と根負けしてしまうんです。私は決して曲げないので、パパさんから「すごいね」と褒められます。

 

── 子育てをしていると、面倒を避けたくてついつい子どもの要求を飲んでしまうことも多くあります。

 

神田さん:わかります。子どもの言うことを聞いてあげるほうが簡単ですよね。でも、それを続けていたら我慢ができない子になっちゃうと思うんです。娘のことを「目に入れても痛くない」と思ってくれるのは、親と祖父母くらいで、社会に出たらそんなこと言ってくれる人なんていません。なんでもまかり通る世の中だと勘違いしないように、私は「ダメなものはダメ」と伝えてきました。14歳になった今は私も感心してしまうほど「ずいぶんしっかり育ったな」と思います。

 

── 娘さんはまもなく15歳になるそうですね。これまでの子育て期間を振り返ってみていかがですか。

 

神田さん:親になったおかげですごく鍛えられたと思いますし、私の母からも親になることについて学んで、娘からも学んでいると感じます。子育てを通じて私自身が娘に育ててもらっていますね。娘がもしいなかったら、きっと世間知らずのヤバい51歳になってたと思います。「年だけ取って、あの人イタいよね」と言うみなさんの声が聞こえてきそうです(笑)。

 

娘が生まれてから子育てを優先してきたのですが、子育ても少しずつ落ち着いてきましたし、娘も応援してくれているので、還暦に向けて今後はお仕事のアクセルも踏んでいけたらいいなと思っているところです。

 

取材・文:内橋明日香 写真:神田うの