「あの頃のように楽しめない」切実な理由とは
まずは50代以上で海外旅行した人の、リアルな体験と切実な声を紹介します。
- 「憧れの南米マチュピチュへ。でも25時間以上のフライトで腰をやられ眠れずフラフラに。旅には体力が必要だと痛感しました」(50代女性)
- 「海外ではバス2時間の移動でも真っ先にトイレが気になり躊躇します。汚いトイレも無理になってしまい、行ける国がない…」(50代女性)
- 「50歳を過ぎたあたりで気力と体力が急激に落ちて、旅行そのものには行けても『旅を楽しむ』ことができなくなります」(50代男性)
同じく多かったのが「老後の楽しみにとっておいても、本当に行けるかわからないから」という声。
- 「母が友人たちと旅行を楽しみにしていましたが、実際は亡くなる人や病気になる人もいて実現できてないのを見ると、多少無理しても行けるときに行く方がいいのかなと」(40代男性)
- 「世界的な物価高に円安…若い頃ならもっと安くいろいろ行けたのにと後悔してます。いま若い人も、いつ戦争や疫病で自由に渡航できなくなるか分からないし、ぜひ行けるときに行って欲しい」(60代女性)
若いうちの経験を「自分への投資」ととらえる人もいました。
- 「10代でアメリカ横断を計画。まだ脳が柔らかいので英語も身に付き、異文化に触れたことで視野が広がりました。今では起業して世界を飛び回っています」(30代男性)

「不安なまま旅に出ても…」もわかる
若いうちは無理も効き、感受性豊かでその後の人生に役立つという意義はわかりつつも、やはり「旅は好きだけどやはり老後まで待つ」(21.3%)人の理由は、ほとんどが「お金の不安」で占められていました。
- 「私は心配症で、アリとキリギリスでいうとアリのタイプ。生活の土台あってこその余暇だと思うので、先に貯蓄がないと旅行も楽しめません」(30代女性)
- 「もし急に病気や事故に遭ったらどうするのか?老後の年金だってもらえるかわからない。まずは貯蓄と投資を進め、老後に安心して旅に行きたい」(40代男性)
- 「昨年結婚しましたが、夫婦とも年収が上がらず、新婚旅行は国内テーマパークです。子どもが生まれたらますます海外とかは無理ですね」(20代男性)
「そもそも旅行に興味がない」人も2割
もともと旅行好きな人にとっては「若いうちか老後か」という選択になりますが、今回のアンケートでは「旅行自体好きではない」という回答の人も22%と少なくない割合でした。
- 「年1回の旅行より、他の趣味にお金をかけたほうが毎日充実して過ごせると思います」(60代女性)
- 「海外旅行は、お金がかかるわりに移動で時間を取られ、そのわりに自分が成長した実感もないし、コスパが悪いと思っています」(30代男性)
近年、若い世代の「海外離れ」について「趣味嗜好の変化だけでなく、経済的な余裕のなさも原因」という指摘もあります。今回のアンケートでも「そもそも興味がない」と「老後まで待つ」を合わせると42.3%(「若いうちに行く」43.3%とほぼ同数)で、多くの人が金銭面の不安を理由に挙げているのもそれを裏付ける形でした。
体力か安心か…あなたはどちらを取りますか?
「若いときならではの体力や感性はお金が残っても買い戻すことはできないから、若いうちに旅したい」「まずは生活の基盤づくりに力を入れて、安心して旅を楽しみたい」。
どちらを取るかは、世代よりも「何を大事にしているか」という一人ひとりの価値観によるのかもしれません。あなたはどちらに近いですか?
文:高谷みえこ アンケート時期:2026年7月 アンケート人数:150人 アンケート内容:年齢/性別/居住地/働き方/テーマ設問