いじめられたからこそ「誹謗中傷は絶対しない」

── 吉木さんだけがそんな目に遭っていたのですか?しばらくすると他の子にターゲットが移るといういじめもあると思います。

 

吉木さん:中学1、2年生の頃、周囲で「いじめかな?」と思うような場面を見かけたことはありますが、私の場合は、ターゲットがどんどん変わるという感じではなかったです。

 

ただ、クラスのみんなには、私がいじめられている感覚はなかったんだと思います。「言われて当然」「しょうがない」というスタンスというか。もしかしたら「浮いている子」と思われていたかもしれません。「気づいたら不登校気味になっていた」って。

 

── 吉木さんは、悪口を言っていた相手に言い返したりしなかったんですか?

 

吉木さん:まったく言い返さなかったです。だからなのか、クラスメイトの男の子から、「お前、こんなこと言われてるぞ。いやだと思わないのか?お前も何か言ってみろよ。ぶっちゃけ、あいつらのこと嫌いでしょ?」って言われたこともあります。

 

ただ、私は、悪口を言われることのつらさを身をもって体感したから、その男の子にはこう言ったんです。「あの子たちのことは大好きだよ。嫌いなところなんてひとつもないよ」って。男の子は、何も言わずにその場からいなくなりました。もしかしたら、その男の子は親切心でそう言ってくれたのかもしれないけど、そのときの自分には「私が話したことをあの子たちにも言うかもしれない」という不安があったんだと思います。

 

そして、私はそのときのいじめをきっかけに、誰に対しても絶対に悪口を言わなくなりました。今でも、相手を誹謗中傷する、傷つけるようなことは言わないようにしています。もちろん、日々の愚痴なんかは言いますけどね。

高校では、同級生と会わない進路を選択し

── 当時、担任の先生に相談しましたか?

 

吉木さん:相談しませんでした。ただ、私が保健室やカウンセラー室に逃げ込んでいたから、様子がおかしいとは思ってくれたみたいです。先生は悪い人ではないし、感謝している部分もあるんですけど、いじめに関しては親身になってくれたというより、「どうしたもんかな」という感じだったかもしれません。私が先生に相談しなかったから、どこまで踏み込んでいいのかわからなかったのかも。コミュニケーションが取れていなかったかもしれないですね。そう思うと、先生に申し訳ない気持ちもあります。

 

吉木りさ
高校生でデビューしてから、さまざまなテレビ番組やメディアで活躍している

── 吉木さん自身、受験期に大変な思いをしたと思います。

 

吉木さん:もともとそんなに賢い子じゃなかったから、いじめの影響があっても、成績自体はあまり変わらなかったんですけど(苦笑)。母が私に合った見つけてくれて、そこに進学しました。いじめていた子たちと会わなくてすむ方角や地域の通学路を探してくれて。