パパに別のパートナーが見つかったときは
── 現在、森さんに対してはどんな思いですか?
金田さん:パパにはいい人生を送ってほしいと思っています。私もいい人生を送りたいし、みんな自分らしく生きて笑顔であってほしい。
私がいちばんつらかったのは、「離婚したいかも」と打ち明けたときでした。でも突然、それを言われてすごくショックを受けていて、そこからがすごくつらかったと思うんです。すごく責任感の強い人で、「ママのしんどさに気づけなかった」「家族を幸せにできなかった」と、自分を責め続けていたと思います。
仕事でも、『最強スポーツ男子頂上決戦』という番組で「パワーウォール」競技に出たときは、自分の後ろには私と娘がいると想像しながら、私たちを守る思いで、必死で大きな壁を押していたそうなんです。それくらい家族を愛してくれているパパで、オリンピック出場の夢も、「家族に今まで見たことのない景色を見せてあげたい」という思いからきているようで。今回の離婚のことでもたくさん支えられましたし、幸せを心から願っています。
── 森さんの夢には「ご家族のために」という思いも込められているんですね。
金田さん:そうなんです。オリンピックを目指していることを私は尊敬しています。あの年齢(現在43歳)からやろうとすることってすごいと思いませんか?向上心が本当にすごいのと、本当にまっすぐな人なんです。娘に自分の背中を見せて教えたいと頑張っているんです。
結婚すると、生活がすべて一緒になるじゃないですか。でも、家族の形を変えてからは、娘に対しては一緒にそれぞれの形の愛情を注いでいます。娘への独特な愛情表現(笑)、私は素敵だと思っています。私にはできない愛情表現です。娘もそれをちゃんとわかっていて、それをしっかり受け取って頑張っています。でも、子育て以外は別々という考え方でいます。だから、今はパパのことで知らないことも増えました(笑)。
たとえば、私が15年前から本格的に始めたマラソンの練習ですが、頑張った後、ご褒美としてお酒を飲みたいなと思っても、パパはトレーニング後にお酒を飲むと、翌日体に疲れが出るということで、一緒にお酒を飲めない。そんなことを寂しいなと思う自分がいました。ただ、そこまで追い込んで頑張るパパの夢を全力で応援したい自分もいて。
結局、小さなことの積み重ねなのですが、パパには頑張ってほしいけど、自分らしさも大事にしたい。考えていることが全部顔に出ちゃう不器用な私には、その両立がもう難しいと思ってしまったんですよね。
もしパパの支えになるような別のパートナーが見つかって、人生がよりよくなるなら、もちろん応援します。私にはできなくても別の人にできることで幸せになれるなら応援したいです。
私ももしかしたら別の人生があるかもしれないし、それぞれが自分らしく幸せならいいのかなと。みんなにはハッピーでいてほしいから、束縛することも自分の考え方を押しつけることもしたくない。離婚はそう考えて出した結論だし、実際、今の形が最適だと思うんです。
結婚したことで、私は何か目標に向かって努力し、それを叶えたときの達成感のすばらしさを教えてもらいました。とても感謝しているし、多くを学べた14年の結婚生活は、私にとって財産です。
取材・文:たかなしまき 写真:金田朋子