夫婦が人生をまっとうする選択が「離婚」だった
── 森さんのことをよく理解されているんですね。
金田さん:はい。そして、パパも私の性格を知り尽くしてくれています。そんなパパにはいい人生を送ってほしいし、私も自分らしい、いい人生を送りたいと思うんですよね。そして、娘に対してもそう思っています。
娘はふたりの笑顔が大好きなんです。でも、パパが自分に嘘をついて夢や目標を諦めて笑顔になるのは違う。私も、たとえ笑顔でも、それが取り繕った笑顔だとしたら娘は全然、嬉しくない。
だから、「どうすればみんなが本当の笑顔でいられるか」を一生懸命考えて話し合った結果が、戸籍上の婚姻関係を解消して、家族の形を変えることでした。自分たちの人生をまっとうして、娘に対してはそれぞれの形で120%愛していく、というものです。もちろん家族愛ではあるんですが、もっと広く「人間愛」というのかな。

── それぞれの人生を大切に、自分に合った形で娘さんに愛情をかけていくことを決めたんですね。
金田さん:もちろん、子どものために離婚をしないという選択もあると思います。ただ、何が正しくて間違っているかわからないし、そもそも私は嘘がつけないので、その選択をすると、「ママ、幸せそうじゃないよ」と、すぐ娘にバレる気がしたんです。
ふたりとも娘を120%愛していることが伝わることがいちばん大事だと思いました。そこにたどり着くまでに、たくさん時間をかけて話し合いました。
── 娘さんにはどう伝えたのですか?
金田さん:娘には、「パパとママは今こういう気持ちで、家族の形が変わるかもしれないんだけど、どうかな?どう思う?」とまず相談しました。以前から、どんなに小さなことでも家族で話し合うことを大事にしてきたし、離婚のことも、娘と話し合ったほうがいいと思いました。
ただ、娘に話す前には、悲しませないように、不安にならないように、自分たちの気持ちをどんな言葉でどう伝えたらいいか、時間をかけて話し合いました。ふたりの関係性が不安定なまま娘に話すのは避けたかったので、「もう大丈夫だね」と思える状態になるまで、本当に時間をかけて話しました。
そんなふうにして娘に伝えると、娘は、「大丈夫だよ。パパもママも私のことが大好きってわかるから」と言ってくれました。私はあらためて、「この子のことを愛していこう」と思いました。本当にありがたかったです。
── 現在、親権は金田さんがお持ちなのですか?
金田さん:はい。でも、親権って法律上の問題だと思っていて、親権を持っていても愛がなかったら意味がないし、形にこだわりすぎていたらおかしな話になっちゃうとも思っていて。親権は持っていても、「すべて私が」という気持ちはまったくないです。どっちでもいいのかなというのが正直な気持ちです。
家族の間でお互いの幸せを願う関係性が築けていたら、夫婦とか戸籍といった形はこだわらなくてもいいのかなとも思っています。