「じゃあ、これから心置きなく熱出せるね」。経営していたカフェを閉じたときに娘さんに言われた言葉が胸に響いたという西川かの子さん。娘の病気・不登校などを母娘の困難な時期を経てシングルマザーとして育てた娘さんは今、18歳になったそうです。母としての向き合い方、そして西川家から学んだ「お金の教育」についてお話を伺いました。

両親からの教えは「お金の使い方だった」

西川きよし 西川かの子 家族写真
両親77歳のお祝い、左から西川かの子、父・きよし、弟・忠志 母・ヘレン

── 芸能一家で育った西川さんですが、ご両親からお金について、印象的な教育を受けてこられたそうですね。

 

西川さん:私の祖父が人にお金を貸して家族で大変な思いをしてきたので、「お金の貸し借りをしたり、誰かの保証人になってはいけないよ」と強く言われてきました。あと、「ケチったらあかん」「恥ずかしい使い方したらあかん」っていうのも両親からよく言われてましたね。

 

── 恥ずかしい使い方とは?

 

西川さん:「人様にちゃんと使いなさい」っていうことだと思うんですけど。お金をただの紙切れとして扱わないように。食事もプレゼントも、お金に気持ちをのせて、人様にちゃんと使いなさいって言われました。

 

あと、「借りを作ってはいけない」というのも言われました。だから、結構な大人になっても、誰かと食事に行ったとき、奢られることに慣れなかったです。

 

── たとえば男性と食事に行って、相手がご馳走してくれることもありそうですが。

 

西川さん:50代になった今は「ごちそうさまです」って素直に言えるようになりましたが、若い頃は「自分が払ったほうがいいのかな、せめて割り勘にしたほうがいいのかな」って複雑でした。

 

明らかに自分より年上で、「自分が払ったら失礼だな」と思う相手はいいんです。払っていただく代わりにあらかじめプレゼントを用意したりもできるので。でも、そうじゃない相手だと難しいですね。

 

今は自分より年下の人とご飯に行くことが増えたので、自分がご馳走することが多くなりました。同世代だったら先に相手が払ってくれたら2軒目は絶対に私が払うとか、割り勘にするとか。借りを作らないことは、今でもすごく意識してますね。

 

── 子どもの頃に言われた言葉は大人になっても残りますね。家庭環境でいえば、西川さんは今も子どもの頃と変わらず大家族で生活しているそうですね。

 

西川さん:そうなんです。子どもの頃は祖父母に両親、私たち兄弟が3人いましたが、今は両親、兄や姉の家族に私と娘の10人かな。私は結婚して家を出た時期もありますが、離婚して娘とのふたり暮らしを経て実家に戻りました。私が結婚して家を出た後に、兄夫婦がわが家で暮らすことになりましたが、兄嫁とは私が3歳からの幼馴染なんですね。兄嫁と言っても友達が親戚になったので、離婚したときも実家には非常に戻りやすかったですね。