専業主婦が56歳で英語講師になった現実は
── 23年の専業主婦業から、いきなり英会話講師というのは勇気のいること。当初は苦労されたのではないですか?
日高さん:慣れるまでは大変でした。初めてレッスンを行った日のことは今でも覚えています。土曜日で5コマも担当することになって。研修を経て臨んだとはいえ教え方は未熟ですから、ただただ懸命にレッスンを行い、なんとか5コマをやり遂げました。1日が終わったときは、めまいでくらくらしちゃいましたよ(笑)。

それでも、教えるのは楽しかったですね。社会人のキャリアはなかったですけど、家庭ではふたりの子どもを育てる役割を担い、不登校の問題にも向き合ってきました。子どもの学校でPTAの役員も務め、いろんなタイプのお母さんたちとお付き合いして良好な関係を築きましたが、そうした経験が、生徒さんとのコミュニケーションにプラスに働いたのでしょう。
そして何より、生徒さんの学びや成長を支えるのが喜びでした。英語スキルの習得をサポートし、レッスンを重ねるたびに英語力を身につけていく。その姿を真近で見守れることが大きなやりがいを生み、私の20年のキャリアの原動力になっています。
取材・文:百瀬康司 写真:日高由記