芸人の仕事と並行して遺品・生前整理の仕事をしている、お笑いコンビ・こじらせハスキーのドイツみちこさん。「ゴミ屋敷によって命の危機を招いた例もあった」そうですが、それでも捨てることに罪悪感を覚える人の行動を変えるのは難しいと、実感しているそうです。

人から見たら不用品も、捨てる判断ができない人

ドイツみちこ
普段はお笑い芸人として舞台に立つドイツみちこさん

── 7年間も遺品整理や生前整理のお仕事をされているそうですが、最近はどのような方からの依頼が多いのでしょうか?

 

ドイツさん:私の勤めている職場は遺品整理だけでなく、生前整理、片づけ、引っ越しなどさまざまな依頼を受けています。ベースにあるのは「モノが多くて困っている」という理由です。故人の遺品が多すぎて整理できない、高齢者施設に入るのに残ったものをどう処分すればいいのかわからない、両親が片づけできなくなり実家がモノであふれ返っているなど。

 

若い男性からゴミであふれた部屋を片づけて欲しいという依頼などもありますが、やはり高齢の方からの依頼が多いです。

 

── みなさん、ご自身で片づけたり捨てたりすることはできないのでしょうか?

 

ドイツさん:そういう方も多いです。たとえば収集癖がある人は、無条件にストックしていってしまうので、そのモノだけでひと部屋埋まってしまうようなこともあるんです。

 

もらったお中元やお歳暮を開けずにしまい込んでいる人もいました。本人は後で開けようと届いたモノを決まった部屋に置くのですが、手付かずの箱が身長より高く部屋一面を埋め尽くしていて。食べ物もあるので、虫が発生していたり、箱から食べ物の汁が染み出ている状況でした。

 

同じように新聞が届くと捨てずに決まった部屋に置く依頼者の方もいて、昭和の日付のものまで、30年分以上の新聞が出てきたときには驚きました。

 

こういう方に共通して言えるのは不用品が溢れて困っているのに「集めなければいけない」という変な考えに縛られてしまい、捨てたくないと思ってしまっているところです。自分では捨てる判断ができないのですが、第三者が介入して「これはゴミだから捨てよう」と伝えると、「そうか、これはゴミなんだ」と初めて認識して、意外と気持ちを切り替えてくれます。