元AKB48に所属しアイドルとして活動してきた福留光帆さん。2022年にグループを卒業すると、タレント活動を継続するかどうか迷い、一時はニート生活を送っていたそう。競艇好きという意外な一面がYouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』で取り上げられたことが、タレントとしてのブレイクのきっかけになったといいます。(全3回中の2回)
18歳でAKBを卒業。バイトをしながらやりたいことを探す日々
── AKB48を卒業されてからは、どのように過ごしていましたか?
福留さん:卒業後の進路はあやふやな状態でした。とりあえず3か月間は何もしなかったんです。友達と遊んだり、バイトを始めてみたり。気づいたら年が明けて2023年になっていました。さすがに真面目に生きなきゃと思って、専門学校に進学しようと資料を取り寄せたりしました。
── 専門学校では、どんな勉強をしようと思っていましたか?
福留さん:母が医療事務をやっていたので、その勉強ができる学校を探していました。当時は、芸能活動は完全に辞めようと思っていたんです。この先、自分がこんなふうにタレントの仕事をしている未来なんて想像していませんでした。もちろん芸能界で売れようという野心もなかったので、専門学校に通って勉強しようと思っていて。
── そこからまた芸能活動に戻ったきっかけは何でしたか?
福留さん:舞台のオファーをいただいたんです。その仕事がなければ、芸能活動は絶対に辞めていたと思います。舞台の仕事のために、親元から離れてマンスリーマンションを契約して住んでいました。でもまだこの先がどうなるのかわからなくて、気持ちはふわふわしていましたね。
── 舞台の経験から、芸能活動を続けようと決意されたそうですね。
福留さん:グループを卒業するときに、ファンの方に「また絶対にみんなの前に帰ってくる」って約束したので、絶対に1回はステージに立たなきゃと思っていました。それに、舞台の稽古がすごく楽しかったんです。やっぱり人前に立つのって楽しい。ちゃんとお芝居をしたのも初めてでしたが、とにかく楽しかったっていう記憶しか覚えていなくて…。舞台の仕事って、出会う人がみんな初対面で。それも不思議な感覚でした。
── 舞台では、スタンディングオベーションが起きたそうですね。
福留さん:AKB時代はステージに立つことがほぼなかったので、みんなで何かを作り上げる達成感を初めて経験できました。そこから女優になりたかったんだという夢と繋がっていきましたね。お芝居も楽しかったし、仕事にも充実感があって。舞台が大きなきっかけというか、前向きに頑張ろうという気持ちになれました。
佐久間宣行さんのバラエティ番組で予想外のブレイク
── 舞台が転機となって、芸能活動に本腰を入れていくのですね。
福留さん:ちょうどそのタイミングで、今の事務所に移籍したんです。事務所の先輩が(元テレビ東京プロデューサーの)佐久間宣行さんのYouTubeバラエティ番組『NOBROCK TV』に出演されていて、私もたまたま出演させていただくことになりました。
── 福留さんと芸人さんとのやりとりが人気ですよね。なかでも競艇好きという珍しい趣味が話題となりましたが、アイドル時代から競艇の話はされていたのですか?
福留さん:AKBを卒業する半年ほど前から、本格的に競艇やボートが好きになったんです。でも当時はまだ18歳だったので、舟券は買えなくて。だからあまり競艇好きというのは表には出していませんでした。20歳になる3か月前ぐらいから自分のインスタライブでは、ファンの方に向けて競艇の話をしたことはありましたね。
── まさか競艇好きな部分が注目されるとは思ってもいなかったってことですよね。
福留さん:まったく思っていなかったです!そんなことで注目されるとは考えてもみなかったですね。
──『NOBROCK TV』に出演されてから、YouTubeのチャンネル登録者数が3000人から27万人に増えたそうですね。ファン層は、アイドル時代と変わりましたか?
福留さん:女性ファンが増えましたね。それはありがたいです。アイドル時代からのファンの方は、「すごいね~」と喜んでくれています。「最近の活躍がすごくて、追いきれない」というコメントもありましたね。
バラエティ番組の大喜利は正直プレッシャーだけど
── バラエティ番組でのトークのおもしろさや、大喜利のセンスが話題となっています。普段から会話には気をつけているのですか?
福留さん:私自身、自分のトーク力に自信を持ったことは一度もなくて。なんでみんなそんなに褒めてくれるんだろう?って不思議に感じているくらい。ただただ、しゃべるのが好きなだけなんですよね。
──『佐久間宣行のNOBROCK TV』への出演以前は、バラエティ番組の出演経験がまったくなかったのですか?
福留さん:全然なかったですね。それこそ佐久間さんの番組に出るまで、大喜利をする機会もなかったです。今はお笑い要素を求められることが多くなっているので、プレッシャーもあって、ちょっと生きにくいかも(笑)。芸人さんと同じような扱いをされるので、しんどいな~って思うときもありますけど、やっぱり楽しいですね。
── AKB時代はグループだったので、ソロで話す機会は少なかったと思います。そのころと、気持ち的には変わりましたか?
福留さん:いや、全然変わっていないです。仕事はもちろん好きなのですが、一生懸命になにかをやろうっていう感じであがけない、というか…。「絶対におもしろいことを言って爪痕を残そう」みたいなことは考えたことがなくて。だから、何も考えずに話しているのに近いかもしれません。
明石家さんまさんの番組に出演させていただいたり、最近はいろいろなお仕事の機会が増えました。とにかく日々、新鮮ですね。
── またグループ時代みたいに、歌ってみたいという気持ちはありますか?
福留さん:まったくないです(笑)。たまに1、2曲くらいならいいのですが。本格的にアイドルをやりたいかと言われると、今はそういう願望はないですね。