ごちゃつきがちなテレビやデスク周りを整えたいとずっと思っていたというミニマリストのおふみさん。最近、その悩みを解決して部屋をより居心地よく変えることができたそうです。

視界に入るたびモヤモヤしていた

長年、部屋づくりの懸念事項だったことがありました。テレビボードが部屋の中で悪い意味で存在感がありすぎること、それからPC周りのケーブル類のごちゃつき。これらが視界に入るたびに、頭の中で「なんとかすっきりさせられないか?何か突破口があるはず…」と考え始めてしまうのです。

 

いい加減解決したいなと思い、インターネットの海で画像検索をしました。主にPinterestとInstagramで好ましいと感じる空間の写真をブックマークし、関連投稿を見るという方法で。そして、ついに部屋をすっきりさせるアイテムに出会えました。

テレビボードを置かずにテレビを置きたい

テレビボードは、DVDやゲーム機器など、テレビ周りで収納したいものがたくさんある家庭には必要なものだと思います。ただ、わが家は個人で所有するディスクがおのおの数枚ある程度。おのおのの収納であるクローゼットや本棚に十分しまえるので、テレビ周りに収納力は不要でした。

 

また、部屋の目につく場所に大型の箱物収納があると掃除の際に難儀しがちです。かつて汚部屋状態だった時、あの名前を呼びたくない虫が現れた時にテレビボードの裏に逃げられたのを見て、動かせない家具はもう極力置きたくない…!と思いました。

 

自力で動かせないとなると掃除する頻度が下がりホコリも溜まりがち。動かせない大型箱物収納は置かないと決めました。

 

ここ数年はIKEAの小ぶりなベッドサイドテーブルをテレビ台として使っていましたが、テレビがテーブルの幅を超えていて不格好かつ少し不安定だったので、あくまで仮置き場と考えていました。

 

新居に引っ越すにあたってテレビを壁掛けするという選択肢もありましたが、工事が必要となると大掛かりすぎて決断できずにいました。テレビを浮かせたいけれど工事も手間もかけたくない…!

 

そして見つけたのがテレビスタンドという選択肢。我が家が選んだものはEQUALSのWALL A2 HIGH TYPEというスタンドに、棚板を取りつける形にしました。

 

円盤型の土台から支柱が伸びておりテレビを取りつけられるスタンドで、キャスターつきなので自力で動かせます。柱部分に棚板を取りつけることでBlu-rayレコーダーやスピーカーなどを設置することもできます。支柱の中は空洞になっており、コード類を中に通すことができるのですっきり見えます。

 

新居は床も壁もホワイト系で、スタンドも色を合わせて白にしました。ずっしり重量感のある箱物収納がなく、テレビが浮いてそこにあるという見え方をして、部屋全体がすっきりして広く感じられました。

 

また、わが家の特殊な使い方ですが、YouTubeの動画を撮影する際に壁際に物を置かないようにして背景を確保したい場面があり、その場合もキャスターつきなのでサッと移動させられて便利。これは置き型収納では叶えられないことでした。

 

テレビに浮いてもらいたいけれど壁に穴はあけたくない、という相反する願いを叶えることができ大満足です。

PC周りのコード類ごちゃつき問題を解決!

私は完全在宅ワークのイラストレーターです。絵を描くほか、コラムや書籍の執筆、動画編集やPC作業もあります。写真編集・デザインソフトを使用する用のPCとそれ以外の用途でPCを分けており、ノートPCが2台、iPad Pro1台、アナログ作業用のトレース台1台がデスク上に集まっており、それぞれの充電ケーブルがほうぼうに伸び放題の状態でした。

 

床に電源タップを置いてケーブルを差していましたが、ホコリが溜まるし掃除機はかけづらい。そして何より目にうるさい。

 

仕事部屋がリビングの隣にあるため、リビングでくつろいでいると仕事部屋のデスクが視界に入り、必然的に散らばったケーブルに意識が向いて「あれをなんとかしたい…」と脳内片づけが始まり、気が休まりませんでした。

 

そして検索に検索を重ねて見つけたのが、山崎実業のデスク下電源タップ収納ラックというアイテム。ギザギザの歯のような形状のものがついたラックで、壁や机に取りつけて電源タップを置き、歯の部分に余ったケーブルを巻きつけられるようになっています。我が家ではデスク天板にネジで取りつけています。

 

さらに電源とは逆側のケーブルの先端には面ファスナーを巻きつけ、天板裏にも面ファスナーを両面テープで貼りつけました。これでケーブルが余って床に垂れることなく、天板裏にピタッとつけられます。

 

これをしないと使っていない時にケーブルが垂れ下がり、使う度にしゃがみ込んでケーブルを捜索しなければなりませんが、このひと工夫でケーブルがいつも定位置に固定されます。またケーブルの長さが余って床に垂れることがなくなり、視界がスッキリしました。

 

メデューサの髪のごとく四方八方に伸び放題だったケーブル類がスパッと収まり、リビングからの視界がとてもすっきりしました。掃除機もかけやすくなり、何より視界に入る度に「ケーブル類をなんとかしなきゃ…」と思わずに済むようになったので部屋のくつろぎ感が向上しました。

 

朝起きてリビングのドアを開ける度、この家が、この空間が好きだなぁと感じます。特別広くなくてもハイスペックな設備がなくてもいい。

 

必要なものが必要な分だけあり、それらが適切な場所に収まっていて、使いやすくすっきりしている、それが叶うだけでいい。自宅の居心地がいいことは、こんなにも人生の満足感を上げるものなのだなと実感しています。

 

PROFILE おふみ

整理収納アドバイザー1級のイラストレーター。夫婦ふたり暮らし。汚部屋状態から一念発起、2014年からミニマリストに。電子書籍『 ミニマリストおふみの好きなものとの身軽な暮らし 』(主婦と生活社)が発売中。

 

文・イラスト/おふみ 構成/阿部祐子