電動アシスト自転車に子どもを乗せてスイスイ坂道をのぼっていく人を見ると、羨ましくなりますね! 電動アシスト自転車は確かに便利そうだけど、そうはいっても高額だし、乗り心地や充電のやり方など、気になる点もたくさんあります。そこで、電動アシスト自転車の基本から選び方、買い方まで、気になる疑問にお答えします!
取材協力/パナソニック サイクルテック 営業企画部 営業企画課 東裕介さん・ イオンバイク 営業本部 営業企画グループ 西山孝明さん
Q.電動アシスト自転車に免許はいらないの?
A.免許なしで誰でも乗れます
「電動アシスト自転車」とは、人がペダルをこぐ力を電動モーターが補助(=アシスト)する自転車のこと。ほんの少しの力でスーッとこぎ出せて、ビックリするほどで、坂道はもちろん平らな道もラク~にこげます。 自分でこがないと動かないから、免許はいりません。ちなみに「電動自転車」はモーターの力だけで走る自転車のこと。「原動機付自転車」とも呼ばれるもので、こちらは免許がないと乗れません。
Q.子どもは何人まで乗せられる?
A.安全基準を満たしていれば子ども2人まで乗せられます
以前は子ども1人しか乗せられなかったけれど、2009年7月から2人乗せられるようになりました。安全基準をクリアした自転車なら、「子どもを前後に乗せる」ことができます。自転車安全基準に適合していることを示す「安全・環境基準適合車(BAA)シール」と「幼児2人同乗基準適合車」認証マークが付いている自転車を選びましょう。
Q.前乗せ、後ろ乗せのどちらを選べばいい?
A.小さいうちは前乗せが安心ですが、長く使えるのは後ろ乗せのほう
子どもを乗せる電動アシスト自転車は、大きく分けて「前乗せタイプ」「後ろ乗せタイプ」の2種類。それぞれの違いを表にすると下のようになります。
何歳から何歳まで乗せられる?(メーカー推奨)
乗せられる子どもの大きさは?
前乗せと後乗せで、乗せられる子どもの身長・体重や年齢が異なるんですね。それぞれの自転車の特徴や、どんな人に向いているかを見ていきましょう。
前乗せタイプは3歳まで
「前乗せタイプ」は子どもの様子を見ながら乗れるし、子どもに話しかけやすい点でも安心です。下の写真のように、前輪の上にチャイルドシートが付いているタイプは、安定感があってハンドル操作もしやすいのが特徴。ただし前カゴがないので荷物を乗せられません。保育園のお迎えの帰りなどに買い物をしたい人は、後ろにカゴをつける必要があります。
前カゴがついている自転車のハンドル手前に、チャイルドシートを後付けできるタイプもあります。これだと荷物が乗せられて便利ですが、子どもの重心が前輪上にないのでハンドル操作がしにくいことも。また、ペダルをこぐときに足がチャイルドシートに当たることもあるので、試乗して乗り心地を確かめましょう。
後ろ乗せタイプは5歳までOK
後ろ乗せタイプは5歳まで乗れるから、年長になってもしばらく使えるのは嬉しいですね。ちなみに、道路交通法で自転車に同乗できるのは6歳未満までと決まっているので、身長・体重が制限以内でも6歳になったら乗せられないので要注意です! 前乗せチャイルドシートに比べると子どもの乗せおろしや自転車を停めるときの扱いも楽です。
前後乗せタイプなら子どもを2人乗せられる
安全基準を満たした幼児2人同乗基準適合車であれば、子ども乗せ自転車にオプションでもう1つチャイルドシートを付けて子どもを2人乗せられます。1人用の自転車の前後にチャイルドシートを付けることも可能。「今は子どもが1人だけど、もう1人ほしい」「子どもが大きくなったら、チャイルドシートを外して使いたい」という人は、ライフスタイルに合わせて変えられるタイプが便利ですね。
Q.タイヤの大きさは小さいほうが乗りやすい?
A.重心が低くて乗りやすい小さめが人気
タイヤの大きさは昔は26インチが主流でしたが、今は小さめのタイヤが増えています。タイヤが小さくなると重心が低くなって走りが安定するし、自転車の高さが低くなるため子どもの乗せおろしもラクです。そのため、今は前後輪ともに20インチのタイプが人気。でも26インチの自転車もあるので、背の高いママや、パパがよく乗る人なら大きめタイプも試してみるといいでしょう。
Q.ところで、電動アシスト自転車っていくらぐらい?
A.10万円台が主流ですが10万円以下の車種も増えています
子ども乗せ電動アシスト自転車は主にパナソニック、ヤマハ、ブリジストン製で、10万円台が主流です。ただし最近は10万円以下で買えるものも登場しています。たとえばイオンバイクのオリジナル電動アシスト自転車は69800円(税抜)~。この自転車にオプションでチャイルドシートをつければ、10万円以下で購入できます。
*次回②は「バッテリーの基本」大きさや走れる距離、充電方法や電気代のQ&Aにお答えします!
ライター:田村みのり
会社員(人事・経理)を経てフリーライターに。年金組合の破たんで数百万円を失った経験から、分散投資の重要性を痛感。その後、教育資金・老後資金を貯めるために投資信託や株、純金積立などさまざまな財テクに挑戦してきた実績を持つ。女性誌やwebでマネーや教育、生活情報記事などを執筆。高校生、大学生の2児の母。