19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター、よこみねさやかさん。小学生の息子の悩みに答える58歳の夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。最近出たのが、年頃の子の親なら誰しも聞かれがちな「勉強しなきゃいけない理由」についての名言。夫の“深い”回答に「経験の差がレベチだわ…」と思わず驚嘆したといいます。

過去のモテテクを駆使して子どもの悩み相談にのる58歳の夫

最近、わが子に対する夫の関わり方が気になる。

 

親として大切なことを伝えようとするとき、つい肩に力が入ってお説教のような雰囲気が出てしまいがちになる私とは違い、肩の力の抜けた説明ができて押しつけがましくないのです。夫と私の年齢差は19歳。その人生経験の差もあるのでしょうか、若い頃に社交場(飲み屋街)で培ったモテテク(?)を子育てに全振りし、それによって子どもたちのハートをがっちり掴んでいるところがたいへんうらやましい!

 

なにかの参考にできればと夫の観察記録をつけ始め、Instagramに投稿してみたところ、あっという間に人気コンテンツに。

 

なかでも特に私が「なるほどね…!」と腑に落ちたやりとりは「どうして毎日勉強しないといけないんだろう」という8歳の息子・まめ(愛称)の疑問に対するアンサーでした。

 

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学んだことを身につけるには予習・実践・復習の流れを繰り返し行うことが重要ですが、 社会に出ると、勉強だけではなくすべてにおいてその流れが必須であり、 学校の勉強はそれが自然にできるようになるための訓練だというのです。

 

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仕事に家事、料理、新しく始めたい趣味…人生には身につけるべきいろいろなスキルがありますが、すべてまずは準備や下調べを行ってから実践。そのなかで反省点を見つけて次回に向けて傾向と対策をおこない継続することで、ようやく自分のものにできる、と。

 

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勉強は言わば人生を楽しむための習慣を身につけるための練習なのだと熱く語り、推し活やデートだってスマートに楽しむには予習と実践、復習が必須だと締めたのでした。

 

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「頭が悪い、勉強が嫌い」で思考停止した過去を猛省

言われてみれば何事もほんとうにそうだと思います。私はそれを「人生死ぬまで勉強」と認識していたんですね。だけどそれって堅苦しい。夫の言う「人生を楽しむためのスキル」を習慣づけるために勉強するのだというアプローチは聞いていてワクワクします。

 

「自分は頭が悪くて勉強が嫌い」で思考停止して、その場しのぎの勉強だけで生きてきてしまったわたくし、当然勉強した内容も身についてはおらず、しんどい時間だけをやりすごすような生き方はもったいなかったな。

 

夫の説明を聞きながら勉強する意味に向き合える機会を持てたまめが羨ましい、とすら感じました。

 

まだ8歳。日々の勉強なら失敗してもダメージが少なくて何度でもチャレンジできますし、勉強を通して「予習→実践→復習」の流れをしっかり身につけてもらいたいものです。

 

人生を楽しむために。

 

PROFILE よこみねさやかさん

イラストレーター。長崎県出身、1984年生まれ。2015年、第一子誕生を機に、長男「まめ(愛称)」との日常を絵日記にしてインスタグラムに投稿を開始する。2017年に長女「ゆめこ(愛称)」が誕生。著書に『まめ日記』(かんき出版)、『まめ日和』(光文社)、『ちんちんぼうずのだいぼうけん』(KADOKAWA)、電子書籍『へたのよこずき1・2』(主婦と生活社) などがある。