外は寒いのに、お店や電車に入ると暑くなって洋服選びに悩む…。冬あるあるのお悩みですよね。ミニマリストのおふみさんも、長年そんなギャップに困っていましたが、最近アウターを見直したことで劇的変化があったのだそうです。
定番の「ウールのコート」をやめてみた
冬に出かけると体調を崩すことが多いので、お出かけを億劫に感じていることに気づきました。
美術展を見に行ったのに、体調が悪化してベンチで休んでいるだけで帰宅し、何のために電車に乗って移動してきたのだろう?という気持ちになることもよくありました。
厚着した状態で汗をかくと、急に服の重さを感じて息苦しくなります。極度の肩こりなのですが、寒い時は服の重さに耐えられても、暑くなってくると普段の数倍重く締め付けを感じ、どうしても耐えられないのです。
そこで重い服はいっさいやめてみることにしました。
具体的には、ウールのコートをやめて軽いアウターに一新しました。
コートは冬のおしゃれを楽しむ重要アイテムだとは思いますが、体調不良になっていたのでは意味がありません。
服は自己表現をするものだけれど、その前に快適に過ごすための道具です。不快になるならそのアイテムは着ない方がいいのだ、と30年以上生きてようやく気づきました。
そして昨年冬にアウターを改革しました。春・秋に着るトレンチコート並みに薄い防風モッズコート、そして超軽量なユニクロのウルトラライトダウンに買い替えましたが、これだけでかなり楽になりました。
前者は風をブロックするのでアウターの中は適温が保たれて便利です。後者はショート丈なので取り回ししやすく、手のひらサイズのポーチにしまえるほどコンパクトに畳めるので、歩いて暑くなったらすぐに脱いでバッグにしまえます。
また、厚着して暑さを感じ汗だくになる場面No.1は電車の車内です。
都内の電車は人が多く、一度乗ったらアウターを脱ぐだけのスペースが確保できないことが多いです。だからか、ほとんどの人がアウターを着たまま乗っています。
雪国で車移動する生活から都内に引っ越しして、この電車のあまりの暑さに耐えられませんでした。ここで暮らすうちにいつか暑さを超越できるようになるのでは?と思って頑張ってみましたが、無理なものは無理だと気づきました。他の人にできても自分にできるとは限らないのですよね。
そこで、電車に乗り込む前に毎回アウターを脱ぐことにしました。
手に持とうとすると片手が塞がるのがネックです。満員電車で吊り革をつかめなかったり、出入りする人に巻き込まれる可能性があります。
そこで、リュックの日は畳んでしまう、バッグが小さい日はエコバッグにアウターを入れて肩掛けする、ということを徹底しました。これでかなり車内で快適に過ごせるようになりました。
インナー選びで参考にしたのはスノーボーダー
動いていない時は人より寒がりなのに、一度動き始めると5分もすれば背中は滝汗でびっしょりになるほどの汗かきという厄介な体質でもあります。
あったかインナーを着ると暑すぎて耐えられず、かといってコットンのインナーを着ていると汗が蒸発せず風邪をひきそうなほど汗冷えするのが悩みでした。
合成繊維のあったかインナーを着ると、汗だくの民にとっては保温効果が効きすぎていつまでも灼熱で、耐えられないのです。また背中のニキビを繰り返してしまうのも悩みでした。
世の中にはハイテク素材のインナーがきっとあるのでは!?と思い、いろいろ調べてみました。
すると、スノーボーダーの方のブログが参考になりました。リフトに乗ったり動かないと極寒、動き始めると汗をかくという環境で過ごしているので、寒さと汗に悩む自分にとって参考にすべきはこの方たちだ!と確信。
そして、スポーツインナーが適しているという結論に。THE NORTH FACEのロングスリーブGTDロゴクルー(レディース)というインナーに買い替えたら、悩みが解消しました。
こちらは吸湿速乾性に優れており、汗をかくとすぐに吸水して発散するので、衣類に水分が留まって汗冷えするようなことがありません。冬の汗だく問題が解消されて、本当に快適になりました。
おかげで昨冬からは冬に出掛けて体調不良になることが劇的に減りました。その結果、少しは冬嫌いがマシに。
冬場に友人から遊びの誘いを受けたら「申し訳ないけど寒いからやめておく」と断ることすらあるほど冬のお出かけが苦手でしたが、冬に出かける気になるほど生活に変化がありました。持ち物を見直すことの効果は絶大だと実感しました。
PROFILE おふみ
整理収納アドバイザー1級のイラストレーター。夫婦ふたり暮らし。汚部屋状態から一念発起、2014年からミニマリストに。電子書籍『 ミニマリストおふみの好きなものとの身軽な暮らし 』(主婦と生活社)が発売中。
文・イラスト/おふみ 構成/阿部祐子