シングルマザーから16歳年下の男性と再婚したモデルの仁香さん。正式に家族になったことで、戸惑いを感じたこともあったといいます。(全3回中の3回)

父親のプレッシャーから息子との関係に歪みが

── 息子さんが小学5年生のときに再婚されました。息子さんと旦那さんの関係はいかがですか?

 

仁香さん:いい関係が築けていると思います。彼は息子に対してはもちろんのこと、息子の友だちにも人気で、ショウパパと呼ばれて慕われています。我が家では仲のいい親子で集まってバーベキューやサーフィン、旅行を楽しんだりしています。そんなとき、彼はまわりのパパよりも年齢がひと回りほど若いこともあり、子どもたちのいい遊び相手になってくれるんです。

 

── ステップファミリーならではの親子関係の難しさはありますか?

 

仁香さん:あります。彼は26歳で私と結婚して突然、小学生の子どもの父親にもなりました。彼が本気で息子に接しようとしてくれたことで、逆に戸惑いやプレッシャーもあったと思います。その結果、一時的に息子との仲がギクシャクしたことも。

 

── たとえばどんなことで?

 

仁香さん:最初、彼と息子が出会ったとき、息子にとって彼は年の離れたお兄ちゃんみたいに思ってました。でも、結婚してしばらく経つと彼が息子の所作、たとえば食事をするときにテーブルに膝をつくなど、ちょっとしたことに注意するようになったんです。

 

彼からしたら、息子をしっかりとしつけないといけないという気負いもあり、親として注意してくれたんです。でも息子からしたら、優しいお兄ちゃんが急に口うるさい父親のようになって「なんで僕にそんなことをいうの?」と感じていたと思います。

 

── お子さんも急な変化にとまどったのかもしれませんね。どう対処したのでしょうか?

 

仁香さん:彼に対して「お父さんぶる必要はなくて、これまで通りの関係でいい」と伝えました。もし息子の様子で気になることがあれば、私が息子に注意するから教えてほしい。息子が拗ねたり落ち込んだら、はげます係になってほしい。そして、何かあれば私と二人で一緒に解決していこうとも伝えました。

 

こんなとき、血が繋がっている方がラクだなと感じることもあります。血のつながりがあると、お互い怒りやイライラなど感情を直接ぶつけられますよね。一方で、義理の親子関係では見えない境界線が存在し、時には躊躇してしまうこともあります。

 

仁香さんのお誕生日に

── 旦那さんと息子さんの関係は、その後なにか変わってきましたか?

 

仁香さん:夫の息子に対する役割を見つけるまで試行錯誤しましたが、今はとてもいい関係が築けています。それに、男の子は中学生になると、母親よりも大人の男の人と話すほうが楽しくなってくるみたいで。息子と夫が一緒にYouTubeみて盛り上がっている横で、昭和生まれの私だけテレビを見てます。思春期を迎えた息子にとって、母親の役割はご飯を作ったり、おこづかいを渡すぐらいかも(笑)。