サウナを使って地域おこしに取り組む地域が増えてきています。女優でタレントの清水みさとさんは、2023年1月、雪が降るなか、長野県でテントサウナを体験することに。(全3回中の3回)
猛吹雪のなか、テントサウナまでダッシュ!
── 清水さんは、2023年1月の寒い時期、『テントサウナで逢いましょう』という媒体の企画で長野県木曽郡上松に行かれたそうですね。
清水さん:長野県木曽郡は、森林浴発祥の地といわれていて、とても自然豊かな地域です。上松町でテントサウナを使って地域おこしの活動をされている女性にお会いし、お話を伺いました。大自然のなかでサウナ体験をしながらお話を聞いたことで、サウナとともに地元の魅力も伝わっていきましたね。
── しかし、当日は猛吹雪だったとか。
清水さん:あいにくの天気でしたけど(笑)、吹雪のなかでもサウナを楽しめました。猛吹雪でも、どんなに寒くても、自然そのものが楽しめるのがサウナなんです。
まず、テントサウナに入るために車のなかで着替えて、車からテントサウナまで走って移動。サウナのなかで体をしっかりと温めました。体がポカポカと暑くなってきたら、今度は外に出て雪とたわむれたり、水風呂かわりに冷たい川のなかに浸かって「冷たいー!」と叫んでみたり。雪のなかにダイブするのも楽しかったですよ!
サウナを通じて、他県の人に上松の地域の魅力を伝えたり、地元の人たちに自分たちの住む地域の魅力を再発見してもらったりと、どんどん交流が生まれてきたらいいですよね。
サウナ県や地域おこしも
── ほかにも、サウナをやることで地域を一緒に盛り上がるようにしているところはありますか?
清水さん:いくつかあります。たとえば代表的なものだと、長野県の野尻湖ほとりにある「The Sauna」(ザ・サウナ)は、ログハウス作りのフィンランド式のサウナです。フィンランド式のサウナとは、ロウリュができるサウナです。
また、新潟県にある「SHIYA VILLAGE」も椎谷が盛り上がるように想いを込めて作ったサウナで、サウナ後に地元の特産品を生かした料理が食べられます。
── サウナで地域を盛り上げようとしている人が増えているのでしょうか。
清水さん:サウナと地元の魅力を伝えたいと思う人たちが増えてきているのだと思います。実際にサウナを建てるとなると、時間もお金もかかるので大変かもしれませんが、最初に紹介したテントサウナなどは、イベントなどを開催しやすいかもしれません。あとは九州でも地域起こしでサウナのイベントを考えているところもあるようですね。
自分たちの住む地域で、大好きなサウナを使って地域を盛り上げようとするエネルギーは、本当に力強いなと思います。サウナって人を癒やすだけじゃなく、人を動かす原動力にもなるんだなと。
「サウナ好き」を宣言したら
── 清水さん自身も、サウナを通して大きく人生が広がってきていますよね。
清水さん:本当にそう思います。私は、学生時代どっちかというと「自分がない」タイプだったんです。サウナに出会う前は、「これが好き」といえるようなものもなかったですし。サウナに出会い「サウナが好き!」と口にしていたら、「サウナイキタイ」のポスターをやらせてもらったり、どんどん広がっていきました。
その後はサウナのイベントに声をかけてもらえたり、今お話ししているようなサウナを使った地域起こしのイベントに参加させてもらったり。 2020年には、TBS系列「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターでフィンランドのサウナを訪れました。
サウナを通じて知り合った大切な人たちもいっぱいいます。サウナは自分の人生になくてはならないものだなと感じています。
── サウナを通じて、軸ができていった感じでしょうか?
清水さん:「好き」といえるものが見つかって、「好き」だと発信し続けていたら世界が広がっていきましたね。
── 改めて、清水さんから見た“サウナの魅力”とは?
清水さん:サウナに入ると頭がすっきりするし、仕事と仕事の合間にサウナに行って、頭を切り替えることもありますよ。
また、サウナの活用もいろいろ。ひとりで入って自分を見つめ直したり、ボーッとしたり。ちょっと情報が多すぎると思ったときは、サウナに入っていったん情報をシャットダウンします。または、いろんな人が集まってコミュニケーションをとることもありますね。
サウナに入るといつでも機嫌よくいられるような気がしますし、私にとって、とても大事な場所です。
PROFILE 清水みさとさん
女優。タレント。日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」のモデル、ラジオ「清水みさとの、サウナいこ?」(AuDee/JFN全国21局ネット)のパーソナリティー。著書『サウナのぷりンセス』(トラツグミ出版)など
取材・文/間野由利子