大人が抱えやすいモヤモヤについて、臨床心理士の八木経弥さんにお話を伺いました。今回は、いちいち裕福さを匂わせてくるママ友に悩む女性の相談にお答えします。

【Q】経済格差を匂わせたい?嫌味っぽいママ友の存在

会話の節々で「一般家庭よりも裕福であること」を匂わせてくるママ友にイライラしています。たとえば一緒に遊園地に行ったとき、親としてはいちばん避けて通りたいキャラクターショップに率先して入って行ったり、近所にお出かけのときには「お弁当持参ではなく、レストランで食べない?」と持ちかけてきたり。自宅で使っている高級だと誰もがわかる某掃除機の性能を語り出す、持ち寄ったお菓子が「お取り寄せ」であることをわざわざアピールする、児童手当の話になったときに「うちは所得制限対象で手当はもらえないのよ」と言ってきたことも…。

 

間接的ではあるものの、やんわりと「わが家とあなた(周りのご家庭)とでは経済格差がある」と言わんばかりの匂わせ行動のような気がして、モヤモヤしてしまいます。子ども同士は仲が良いですし、園生活も数年続きます。今度、このママとどのようにつき合っていけば良いでしょうか?

 

「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」1P
「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」(1/8P)
「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」2P
「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」(2/8P)
「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」3P
「金持ちアピールしてくるママ友…匂わせ行動にうんざり」(3/8P)※漫画の4P以降は本文の後に掲載しています

匂わせ行動は「承認欲求」の裏返し?

気の合わないママ友とのおつき合いって大変ですよね。こうやってマウントをとってくる人って、承認欲求が強いのかもしれません。承認欲求が強い人というのは、自信がない人、自己肯定感が低い人、認めてもらった経験が少ない人が多いものです。もしかすると、子どもの頃親からあまり褒められなかった、もしくは褒められたと感じることが少なかったのかもしれません。いずれにしろ、「お金」という裕福さで勝負する人は、自分自身で勝負できない人とも考えられます。

がまんしなくていい!「Iメッセージ」でサラッと伝えて

相談者さんが悩むのはママ友からの“匂わせ行動”ということですが、裕福さのアピールが直接的ではなく、間接的ということですね。これは受け取る側はしんどいですね。もし直接的に「わたしのこと褒めてくれる?」と言ってくれれば、たとえ心がこもっていなくても、あっさり拍手も送りやすいもの。でも間接的に周りくどく自慢してくると、受け取り手の心のなかの声が増幅し、悪い空気が漂ってしまいますね。

 

こういうときはがまんして聞いてなくていいんです。柔らかい印象を与える、「私」を主語にしたI(アイ)メッセージで「なるべく私はお金かけずに出かけたいんだ」とサラッと伝えることをおすすめします。そこまではっきり言っちゃえば、相手も相談者さんの気持ちを察するのではないでしょうか。

「金持ちの鎧」を脱がせるような話題に導く

話題を切り替えるというのもひとつのよい対処法です。ご相談内容からしても、ママ友の発言はお取り寄せやブランド掃除機の話題に終始し、自分自身の話はしていないように見受けられます。ママ友や相談者さん自身の話題に切り替えると楽しい会話に発展していくような気がしています。

 

たとえば推しの俳優やドラマ、音楽、映画の話題なんてどうでしょうか。話題をサッと切り替えて、相談者さんがママ友が着ている「お金持ちの鎧」を脱がせるつもりになると、立場も変わっておもしろいですよね。

 

自慢話ばかり聞かされているとただただ疲れるだけですが、2人の共通項が見つかると、きっとお互いが楽しくなるでしょう。お子さん同士が仲良しとのことですから、これからも付き合いが続くことを考えると、いい作戦だと思います。

裕福アピールには塩対応を

また、話題の内容によって相談者さんが明らかに対応を変えるというのもアリです。裕福さをアピールする話題になったら塩対応、ママ友自身の人間性の話題になったらいいリアクションをする、ということを続けます。そのうち、「この人に裕福さをアピールしてもムダだな…」と感じるようになるはず。

 

代わりに人間性を掘り下げる話題に切り替えていくと、自然と心も開きます。「この人には本当の自分をさらけ出してもいいんだ!」と相手に思ってもらえたらしめたもの。お互い鎧が脱げた状態でつき合っていくほうが、きっと会話も弾みます。

 

ぜひトライしてみてくださいね。