仕事に家事に子育てに、日々邁進するイラストレーターの横峰沙弥香さん。自宅が仕事場だからこその楽しみや苦労、仕事を捗らせる工夫などを、ちょっと笑えて癒やされるイラストとともに紹介します。今回のテーマは「慌ただしい日常の乗り越え方」。多忙を極め余裕のなかったこの年末年始に、息子に指摘されて気づいたことを語ってもらいました。
「自分の機嫌は自分で取れ」息子に教え込んだ結果
12月も後半に差しかかると毎年思うのですが、どうしてこんなに慌ただしいの!?
忙しがっていたら1日くらい平気で溶けているし、お金も飛ぶように消えていく。
小学校・幼稚園の終業式→クリスマス→年越し・お正月
という比較的大きめなイベントの近さに加え、年末進行で仕事のスケジュールが大暴れしていることが原因とはわかっているのですが…ならば何をどう対策すれば余裕を持って過ごせるのかさっぱり思いつかず。
早め早めの行動を心がけているくせに結局、最後にはギリギリになっても年賀状の宛名書きに追われている(ちなみにこの原稿を書いている今日は12月30日ですが、まだ年賀状の宛名書き終わっていませんからね)。
子どもたちの成長にともなって、よくわからない体調不良や突然のケガなどの、突発的な事故は起きづらくなってきました。でも、「友達に自分の手製の年賀状を送る約束をした」「実は冬休み中にこんな課題が出ている」などという突然の報告に振り回されている毎日なので結局、突発的なにがしのクオリティが変わっただけという現実。
子どもと生きることと年末年始の慌ただしさは切り離せないのかもしれません。
クリスマスの忙しさや緊張感だって、わが子を喜ばせるために自分たちが勝手にやっていることだしね。
そんなこんなでうっかり眉間に皺を寄せていた私に、息子が「僕ならこれで自分の機嫌を取るよ」と、クリスマスにサンタクロースからもらったヘッドマッサージャーを貸してくれました。いったん深呼吸して頭皮をもみほぐしていると、こわばっていた肩の力まで抜けていくようです。
そうだ、忙しいからといって家族の前で険しい顔をしているわけにはいかない。
苦言を呈するわけでもなく、さらりと肩の力を抜くよう促してくれるなんて…まめ、成長したじゃないか。
「自分の機嫌は自分で取ろうね」と、つねづね話をしていた甲斐があったってもんです。
2023年も機嫌よく日々を生きていこう。
文・イラスト/横峰沙弥香