年末年始や連休などには、子供と一緒に電車や車で帰省する方もいらっしゃると思います。長時間の乗車や渋滞に遭うと子供たちも退屈してしまいますよね。持ち歩けるおもちゃにも限りがありますし、ゲーム機はまだ使えない小さな子、長時間アニメや動画などで画面を見ていると乗り物酔いしてしまう子もいることでしょう。そんなとき、なにも手元になくてもすぐに親子で楽しめる「しりとり」はいかがでしょうか?
今回は、子供とのしりとりを楽しみながら続けるためのヒントをお届けします。
しりとりの基本ルール
しりとりの基本的なルールは皆さんご存知かと思いますが、あらためて紹介します。
- 2人以上で遊ぶ
- 1人ずつ順に単語を言っていく
- 単語は基本的に名詞(モノの名前、国名、人名など)
- 前の人の言った単語の最後の1文字で始まる単語が言えればOK
- 同じ単語は2回使ってはいけない
- 「~ん」で終わる単語を言ってしまったら負け
- 何も思いつかなかったら負け
日本ではほぼ全国共通でこのようなルールといえるでしょう。
一方、細かい部分では地域や家庭などによってローカルルールも存在します。
- 1文字(目など)の単語はOK/NG
- 最後の文字が拗音(しゃ、じょなど)で終わったときは、前の音(し など)で始める/「や」で始める/「しゃ」で始める
- 最後の文字に濁点(゛)や半濁点(゜)がついている場合、そのまま/濁点や半濁点を外して始める
- 「ぢ」「づ」で終わった単語の次は、同じ発音の「じ」「ず」で始めてもよい など
負けると泣いちゃうから…子供が勝つ方法
家族でしりとりをして遊ぶときには、親子やきょうだいの年齢差により語彙力が異なるため、どうしても小さい子が負けやすいですよね。
負けた子がくやしくて泣いてしまうと、公共交通機関で周囲への迷惑が気になるのはもちろん、自家用車でも閉鎖された空間で大声で泣かれるのは辛いものがあります。
そこで世のママ・パパたちは「わが家のルール」をつくり、子供が不利にならないよう工夫しているようです。
その一部を紹介します。
「”る”で終わる言葉って、日本語では少ないですよね。留守番電話、ルビー、ルアーなど、”る”のときだけは子供は複合語もOK(ルパン3世など)…ということにしています」(Yさん・小学2年生のパパ)
「うっかり2回同じ単語を言ってしまったとき、大人は負けですが、子供には”それさっき言わなかったっけ~?”と親が思い出せないふりをして、子供が気づいて言い直せばOKということにしています」(Wさん・6歳児と4歳児のママ)
「大人は時間制限10秒、上の子が30秒、下の子は時間制限なしでやってます。それでも差がつきすぎる場合は大人3秒とか5秒のときも」(Mさん・小学1年生と5歳児のママ)
飽きてきたら「アレンジしりとり」もおすすめ
普通のしりとりに飽きたときには、こんなアレンジで遊んでみるのはいかがでしょうか。
- 最後の1文字ではなく、2文字をとって続ける
- 1単語ずつではなく、2単語ずつで続ける
- 最後の1文字ではなく、最後から2つめの音をとって続ける
- 必ず特定の文字を入れて続ける(”ス”を使い、ストロー→ローストビーフ→フェンスなど)
- 単語の長さ(文字数)を決める
- 食べ物だけ、カタカナ言葉だけ、国名だけ…など縛りをつける
- 濁音と半濁音は禁止
- 会話しりとり(いまなにしてる?→るすばんちゅう→うちにあとでこない?→いいよ など)
単純そうに思えますが、たとえば最後から2番目の音をつかったしりとりでは、自分が「りんご」などを使うと負けになってしまいます。
また、ジャンル縛りのしりとりでは、テーマが乗り物や虫などになると意外と子供のほうが強いかも。
大人にとっても良い「頭の体操」になるかもしれません。
おわり
道具もスペースもいらず、いつでも始められる昔ながらの言葉遊び「しりとり」。
楽しみながら自然に国語力が身につき、まだ子供が知らないような単語をまじえることでこどもの語彙力が伸びるといったメリットもあります。
この年末年始、ぜひ家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
文/高谷みえこ