10月から11月にかけては七五三シーズン。近所の神社の近くを通ると、かわいい着物姿の子供たちを見かけることもあります。

 

でも、ご祈祷や記念撮影・食事会などなにかとお金がかかるのも事実。しないといけないのかな…と迷っているママ・パパもいるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、実際に七五三の行事はどのくらいの割合の人がやっているのか、もし七五三のお参りをしなかったらどうなるのか、アンケートや体験談に基づき紹介します。 

「七五三祝い」やらなかった人の割合は?

今回は、2022年に七五三に該当するお子さん(数え年・満年齢問わず)がいるママ・パパ100人を対象にアンケートを実施。

 

2022年に七五三のお祝いとして、以下の4点

  1. 神社への参拝
  2. ご祈祷
  3. 記念撮影
  4. 食事会

 

を行うかどうかを聞いてみました。

 

すると結果は以下のように。

 

  1. ご祈祷はせずに神社参拝する予定…30%
  2. ご祈祷してもらう…70%
  3. 写真館などで記念写真を撮影する…80%
  4. 祖父母や親戚と食事会をする…50%

 

上記のいずれもしない予定の人は、全体の20%でした。

 

アンケート実施時期は9月でしたが、写真館での撮影は早期割引などを利用して春~夏のうちにすでに済ませたという人も含まれています。

 

多くの人が、神社でのご祈祷や記念撮影を実施予定ですが、お祝いの食事会については半分程度とやや少なめ。

 

実施しない人に理由をたずねると、

 

「遠方に住む両親に、飛行機や電車を乗り継いで感染リスクの高い都会に来てもらうのが申し訳なく」

 

「同居の家族以外との会食はやはりちょっと様子を見ようかと思います」

 

と、感染対策を挙げる人が多く見られました。

七五三の行事をしない理由

今回のアンケートでは80%の人がなんらかのお祝いや行事をするとのことで、比較的ポピュラーな行事だといえる七五三ですが、義務ではないので「何もしない」という選択肢ももちろんあります。

 

そこで、何もしない予定の人に話を聞いてみると、次のような理由が挙げられました。

 

  • コロナ禍で収入が減り、経済的に余裕がないから
  • 子供の人数が多いから
  • 撮影や祈祷の手配をする時間がないから
  • 宗教上の理由
  • 自分の子供時代にもやらなかったから
  • 子供が覚えていないと思うから
  • 七五三に興味や価値を見いだせない

 

「うちは子供が3人いるので、差がつかないよう一律でやらないことにしました」

 

「子供がもう少し成長すると、学校やSNSでよその裕福な家と自分を比べてしまうかもしれませんが、七五三の年齢まではギリギリそういうこともないかなと思います」

 

「あまり記憶に残らない時期に、たくさんの費用をかけて七五三をやるよりも、将来の学費として残しておいた方が子供のためだと思う」

 

といった意見もありました。

七五三の費用はいくらかかる?

費用面で見送る人もいる七五三のお祝い。兄弟姉妹であれば人数×1回または2回ずつ必要になるので、たしかにかなりの金額になります。それぞれどの程度費用がかかるのでしょうか。

 

ご祈祷

神社によりご祈祷料(初穂料)は異なり、決まっているところとそうでないところがありますが、相場は5000~1万円程度です。

 

パンフレットやホームページで確認しておくと良いですね。

参拝

初詣のように、神社の本殿の外から参拝するのには特別なお金はかかりません。

 

七五三の本来の目的は、氏神様となる神社へ子供の節目節目で成長した姿を見せてこれからのすこやかな成長を祈るもの。金銭的に厳しいけど、何かしたいというときは参拝だけでも良いのではないでしょうか。

 

ただ、七五三シーズンの最中に訪れると、子供が他の子たちを見て「あんな着物を着たい」と言うかもしれません。11月でないとダメというわけではないので、少し時期をずらしても良いですね。

写真撮影

写真館やスタジオは七五三用の貸衣装をたくさん揃えていて、前撮りのレンタル代は何着でも無料というところも多くあります。

 

ただし撮影した写真をプリントしたりデータを購入するのには費用がかかり、ショット数が増えるほど課金額も増えていくシステムのところが大半です。

 

金額の相場は幅広く、子供の着物姿を1~2点のみであれば2~3万円程度ですが、ドレスやキャラクターとの撮影、家族写真、祖父母に贈る額入りのプリントやアルバムなどを注文していくと10万円、20万円などになることも。

食事会

こちらも、場所や内容により相場や費用は大きく変わります。

 

カジュアルなファミリーレストランや、自宅でデリバリーなどを利用すれば予算は抑えられますが、ホテルのレストランや日本料理店などで個室を借りた場合、両家の祖父母とママ・パパを合わせた大人6人×5000円、子供2500円として、ドリンクや税・サービス料などを合わせると4~5万円の予算が必要です。

おわりに

子供の成長の節目は、誕生日や入学など数多くあるため、七五三をやらないと必ずしも後悔するというわけではありません。

 

筆者も子供の頃に七五三はしてもらっていませんが、当時はまだ小さかったため「千歳飴って食べてみたいな」という程度の感情しかなく、特に悲しかったわけではないのを覚えています。

 

もちろん盛大に祝ってあげるのも良い記念になりますが、大切なのは子供が無事成長したことを家族で喜び合う気持ち。

 

「ささやかでも何かしたい」という場合は、今回の記事も参考に、できる範囲でお祝いするのも良いのではないでしょうか。

文/高谷みえこ
アンケート実施時期:2022年9月 アンケート実施人数:男女100名 アンケート実施方法:インターネット