2018年に長女、2020年に長男を出産したフリーアナウンサーの吉田明世さん。2人目を出産を機に、かえって育児に悩まなくなり「肝っ玉母ちゃんになった」と振り返ります。プライベートでは「絵本専門士」の資格を取得したりと、いつも目標に向かって努力し続ける吉田さんに、これから挑戦してみたいことについて聞きました(全4回中の4回目)。

 

吉田明世さん
2人のお子さんとじゃれ合う吉田明世さんの至福の笑顔が印象的

「悩むことじゃないな」と思えたことが自信に

── 二人目を出産されて、育児はどう変わりましたか?

 

吉田さん:二人目育児は、逆にすごくラクになりました。息子は12月で2歳になるんですけど、だんだん話が通じるようになってきて、上の子と一緒に遊んでくれるようになってきました。

 

私はその間に家事ができるようになったので、助かっています。育児は「これが正解なのかな」っていう不安はいつもあるんですけども、悩みは二人目が生まれて逆になくなったかもしれないですね。一人目の時よりも、肝っ玉母ちゃんになったなと思います。

 

── 吹っ切れた、ということなんでしょうか?

 

吉田さん:それもありますね。育児は正解がないので、人と比べてもしょうがない。今自分がやっていることがベストだと信じるしかないという気持ちにはなりましたね。

 

── 一人目のときは、育児に対してどんなことで悩みましたか?

 

吉田さん:「これが正解かわからない」っていう悩みはありました。例えば、寝かしつけがうまくいかないとか、おっぱいがないと寝てくれない、とか。

 

でも、二人目が生まれると、一人目のときの悩みって大したことなかったなって思うんです。例えば、娘は寝返りが遅くて、10か月くらいまで寝返りしなくて、すごく悩んだんです。

 

でも、二人目となると何か月で寝返りしたとか、構っていられなくなるじゃないですか。「そんなに悩むことじゃなかったな」と思えている自分の成長が、自信につながっているかもしれないですね。

夢は「夫と一緒に絵本を作ること」

── これから挑戦していきたいことや、目標について教えてください。

 

吉田さん:仕事では今やらせてもらっているラジオやテレビ、司会業は引き続き頑張りたいですね。

 

あとは、「絵本専門士」という資格を持っていて、今、絵本を制作中なんです。

 

無事に出版して、より多くの方に届けたいですね。読み聞かせもずっとやりたいなと思っていたんですが、コロナ禍でなかなか実現できなかったので、自分の声で届けられたらいいなと思っています。

 

吉田明世さん
2020年5月に絵本専門士に認定された吉田明世さん

 ── 絵本専門士とは、どんな資格なんですか?

 

吉田さん:絵本に対するさまざまな知識を持った、スペシャリストの資格なんです。保育士さん、司書さん、出版社の方など、いろんな方が取得されていますね。10か月くらい、歴史など絵本に関することを勉強して取得するんです。

 

私はアナウンサーという仕事をしているので、読み聞かせをもっとできたらな、と思っています。夫がクリエイティブの仕事をしているので、いつか夫と一緒に絵本が作れたらいいなと思っています。

3人目は「自分の思いだけでは決められない」

── 素敵ですね。突っ込んだ話で恐縮ですが、子育てに関しては、3人目も考えているんでしょうか?

 

吉田さん:それは絶賛悩み中ですね。ずっと「3人目も欲しい」という思いを持っていたんですが、やっぱり二人目が生まれて、金銭的な負担や、両立の負担は確実に増しているので。協力してくれている母のこともありますし、自分ひとりの思いだけでは決断できないな、と思っています。

 

子どもたちも、私が仕事することで確実に寂しい思いをしているので。仕事が大好きで、もっと仕事がしたい、と思う一方で、子どもも大好きで、子育てが楽しくて。

 

それなのに「3人目がほしい」って、そんなに欲張ってしまっていいのかな、という最近思いが強くなって…。

 

今がすごく幸せなので、もう少し子供が大きくなったタイミングで、どう気持ちが変化していくか。子どもは授かりものなので、これからどうなるかはわかりませんが、仕事や育児、家族の余力などトータル的に考えたいと思っています。

 

夫は「欲しいね」と賛成してくれているんですけど。私が3人兄弟で、7歳上の姉と5歳上の兄がいるんです。もしかしたら、同じような構成になるかもしれないですし、しばらくは今のバランスを保ったまま、現状維持で頑張ってみようかなと思っています。

 

娘さんの膝に乗せた小動物と親子で触れ合う吉田明世さん

 移動時間は「自分のためだけに使える時間」

── ありがとうございます。最後にお聞きしたいのですが、育児もお仕事も全力で頑張る吉田さんですが、一体どこで息抜きをしているんでしょうか?

 

吉田さん:家の中だと息を抜きまくっています(笑)。子どもたちが家で遊んでて、「ママー!」って呼ばれても、ボーっとしてたりすることもありますし。

 

あと移動中は、仕事でも、子育てでもなくて、自分だけに費やせる時間だったりするじゃないですか。その時に、好きな漫画を読んだり、Netflixとか動画を見たりして息抜きしています。

 

あと、健康のためにピラティスに週に1回通っていて、それがすごく自分に合っているようです。今まで運動してもそんなに続かなかったんですけど、体力がついて体が変化してきたのと、心のバランスが整ってきたのを実感しています。運動は大事ですね。

 

PROFILE 吉田明世さん

1988年生まれ。2011年TBSにアナウンサーとして入社。2019年にフリーに転向。二児の母であり、保育士、絵本専門士の資格を持つ。「ONE MORNING」「THE TRAD」(いずれもTOKYO FM)にレギュラー出演中


取材・文/市岡ひかり 写真提供/吉田明世