40歳で初出産。「産むまでずっと不安だった」と語るのは芸人・白鳥久美子さん。20代の出産とは違うし、生活スタイルも変わっていきます。思い通りにいかない育児に対して、どのように向き合っていったのでしょうか。
高齢出産に「産むまでずっと不安だった」
── 年齢的には高齢出産となりますが、出産されて体力面などはいかがですか?
白鳥さん:
やっぱり20代の子とは違うな、と思います。体力が戻るのも遅くて、産後3か月ぐらいまではずっとフラフラしてて。あと、若い子は体重もスッと戻るんですよね。私は「えっ?産んだよね!?」っていうぐらい戻らなかったです。
あと、20代から30代ぐらいの子って、結構子どもを連れて外にガンガン出て行くんですけど、私はその体力がなくて。私も旦那さんもすぐ腰に来ちゃって、整体に通っていました。
── 出産は未知のことですし、高齢出産ということで、怖さなどはなかったですか?
白鳥さん:
怖かったですね、やっぱり。
妊活もしていて、不妊治療もしていたんですけど、35歳ぐらいから妊娠率がグンッと下がるのも病院に行って初めて知りました。妊娠できたのはありがたいけど、高齢出産だから、高血圧だし、血糖値も上がるし、若い頃なら引っ掛からなかったような症状も引っ掛かりました。
あと、子どももずっと大きいって言われていて。
── おなかの中で、赤ちゃんのサイズが大きかった?
白鳥さん:
そうなんですよ。子どもが大きいというのも、高齢出産ではあるあるらしいんですよ。
40代の人だと、妊娠糖尿病になりやすくて、そうなると子どもが大きくなりやすいっていう。だからそれも不安で…産むまでずっと不安でしたね。
育児は本の通りにはいかない
── 出産から1年が経って、ご自身も変化を感じる部分はありますか?
白鳥さん:
自分が決めたことに関しては、わりと計画通りに物事を進めたいタイプだったんですけど、「なるようにしかならないんだなあ」と思うようになりました。予定は未定、変わってもしょうがない、って。
── 結婚される前は、育児の計画などは立てていたんですか?
白鳥さん:
本は読んでいました。3か月になったらそろそろ寝がえりする子もいるんだ、とか、「こうしよう」じゃなくて「こういうふうになっていくんだな」というのは頭の中にありました。だから、その通りに子どもが成長していないと不安になっていましたね。
── そのときは旦那さまに相談したり?
白鳥さん:
してました。うちの子なんで寝返りしないんだろう、とか、最初は母乳だったんですけど、飲まなくなってしまって、そのときもなんでだろう、って相談しました。でも、「出が悪いんじゃない?」って言われるとまたムカつく。それをこっちは気にしてんだよ!って。
── 実際の育児の中で、本を読むのとは違うところもあったと思うんですけど、驚いたことはありますか?
白鳥さん:
離乳食を食べないって聞いてたんですけど、うち、めちゃくちゃ食べるんです。
1歳でちょっと早めに、ヨーグルトとか今食べられるものでケーキを作ったんですけど、ほぼ全部食べて。やっぱり聞いてることと違うな、と思いました。夜泣きも9~10か月でだいたいおさまるよ、って聞いていたんですけど、最近また始まって。本に書いてあるのは「おそらくこうだよ」ぐらいのもので、すべてじゃないんだな、と思いましたね。
PROFILE 白鳥久美子さん
しらとりくみこ。1981年生まれ。2008年に川村エミコとお笑いコンビ・たんぽぽを結成。朝の連続ドラマ「梅ちゃん先生」を始め、女優としても活躍している。2018年、お笑い芸人のチェリー吉武と結婚。2021年に第一子を出産。
取材・文/ふくだりょうこ 撮影/坂脇卓也