見た目も味も、どうにも地味なキノコ「きくらげ」。そのきくらげをインスタグラムで紹介し話題を集めているのが、愛知県稲沢市にある純国産きくらげ農家「きくらげファーム稲沢」。その立役者である、広報係の石田怜子さんと下島あゆさんにお話を聞きました。

どこにも特徴がないきくらげ

── 「きくらげファーム稲沢」のインスタグラムが楽しいと話題です。お二人がインスタグラムできくらげを発信することになったきっかけを教えてください。

 

石田さん:
地元の「きくらげファーム稲沢」でSNSを活用できる広報係を募集していたので応募しました。下島さんと二人で採用され、2021年9月からインスタグラムを使ってPR活動をしています。映えが命のインスタで、茶色一辺倒の「きくらげ縛り」というあまりにも不利な状況に、逆に燃えましたね(笑)。

 

私は写真スタジオでのアルバイト経験や、在宅でPOPライターをしていた経験があり、今の仕事に活かせています。

 

ユニークなインスタグラムの投稿が話題に(Instagramより)
ユニークなインスタグラムの投稿が話題に(Instagramより)

下島さん:
私は長男のトイレトレーニングが進まなかったとき、自分のテンションを上げるためにおむつに絵を描いてインスタグラムで発信し、8000人近くの方にフォロワーしていただいていました。

 

会社のこともきくらげのことも知らずに入社したのですが、ひとつのことをとことん突き詰めて発信するのは好きなので、今度はきくらげをバズらせたい!と。この地味な食材でどこまで人を楽しませることができるか、脳をフル回転させて挑戦してみたいと思いました。

 

脳がバグる投稿も!(Instagramより)
脳がバグる投稿も!(Instagramより)

── お二人にとってきくらげの魅力とは?

 

石田さん:
食物繊維やビタミンⅮが豊富で、低カロリー。食感も楽しいです。特に生きくらげのプルプル感は、一度食べたらやみつきになるおいしさです。

 

日本で流通しているきくらげはほとんどが輸入ものなんです。乾燥していない生きくらげはすべて国産なのですが、なかでも菌床が国産で生産も国産のものを「純国産きくらげ」と呼び、流通量はたったの5%以下。弊社ではこの純国産きくらげのみを生産しています。希少価値の高いその魅力をもっと広めて、純国産の生きくらげをたくさんの方に食べていただきたいですね。

 

「きくらげファーム稲沢」で栽培中のきくらげ。どうしても地味で存在感の薄いイメージが…
「きくらげファーム稲沢」で栽培中のきくらげ。どうしても地味で存在感の薄いイメージが…

下島さん:
きくらげは見た目も地味だし、ほかのキノコと違ってうまみや香りの特徴もありません。言うなれば「特徴がないのが特徴」なんですね。だからこそ、和洋中どんな料理にも合うんです。

 

夏にぴったり!「きくらげ入りゴーヤチャンプルー」(Instagramより)
夏にぴったり!「きくらげ入りゴーヤチャンプルー」(Instagramより)

あるとき、会社のベテランスタッフさんが焼いてくれたきくらげ入りのパウンドケーキやゼリーがおいしくて、スイーツもいけるんだ!と。目からウロコでした。

 

すべてはここから始まった!?(Instagramより)
すべてはここから始まった!?(Instagramより)

ヘルシーでどんなに食べても罪悪感が少ないきくらげスイーツ、美容と健康への意識が高い方を中心にこれからブームが来ると思います!