シェイプUPガールズとしてデビューし、グラビアや美容の第一線を歩んできた中島史恵さん。39歳で一度はグラビアを引退しましたが、48歳で再挑戦し、57歳でも写真集を発売しました。若いころは撮影に向けてストイックな食事制限やトレーニングを重ねていたという中島さん。年齢を重ねた今は、「太りすぎず、痩せすぎず、ちょうどよく」と笑います。

39歳で「サンキュー」とグラビアを引退

中島史恵
以前運営をしていた代官山のヨガスタジオで。初めての経営は大変だったが学ぶことも多かった

── 39歳のときに一度、グラビアを引退しています。年齢への意識があったのでしょうか?

 

中島さん:引退した当時は「39歳って『サンキュー』で、語呂がいいな」という、意外と軽いきっかけだったんです(笑)。「みなさん、これまでありがとうございました。本当にサンキューです」と言いたくて。

 

当時はまだ結婚していませんでしたが、結婚願望がとても強く、気持ちが結婚モードへ向かっていた時期でもありました。

 

── 40代でグラビアを続けることへの抵抗があったわけではない?

 

中島さん:少しはあったのかもしれません。でも、私はグラビアが好きだったので、本当はずっと続けたい気持ちもありました。

 

その後、結婚してから5年ほどは、芸能活動をあまりしていませんでした。主人のそばで仕事をする姿を見たり、不妊治療やヨガスタジオ運営など、自分自身も新しいことを経験したりしていました。

 

── それから9年後、48歳でグラビアへ復帰しました。

 

中島さん:きっかけを作ったのは主人です。46歳からヨガスタジオを始め、毎日インストラクターとしてヨガに関わるようになったことで、体が変わっていきました。自分でも「48歳の今の体のほうが、39歳のときよりいい感じかもしれない」と思っていたころ、主人がマネージャーさんに「もう一度、写真集をやらせてください」と直談判してくれたんです。私をすっ飛ばして(笑)。

 

── 今年1月には、57歳でグラビア写真集を出されました。シェイプUPガールズ時代、60歳近くまでグラビアを続けている自分を想像していましたか?

 

中島さん:39歳で一度辞めているくらいですから、まったく想像していませんでしたね。若い方たちのグラビアを見ると、お腹がバキバキに割れている方も多く、「すごい!」と感心するんですけど、さすがに今の自分ではそこまで頑張れないので、ナチュラルな感じで無理なくやらせていただいています。

 

── 旦那さんは、完成した写真集も熱心に見るのでしょうか?

 

中島さん:それが、見てくれないんです。さりげなーく目のつくところに置いておいておいても(苦笑)。社員の方々と話するのを聞いていても、ときには厳しいことも言ってますが、その後はフォローしたりと、飴と鞭の使い方が本当に上手ですね。

 

ヨガスタジオを始めるきっかけをくれたのも主人でした。30歳を過ぎてからガールズヒップホップを本格的に習い始めたのですが、その発表会を見て、「ふみちゃん、ダンススタジオをやればいいじゃん」と言い出して。「私には教えられないし、資格もない」と答えたら、「先生を雇えばいい」と。主人は、私の新しい挑戦の可能性を見つけて、背中を押してくれる人なのかもしれません。

若さを保つよりも年齢相応を意識して

── シェイプUPガールズ時代は、体づくりにもストイックだったのでしょうか?

 

中島さん:30代のころは、写真集の撮影前になると、5日ほど前からトレーニングを増やし、食事も制限していました。炭水化物を控えて、一時的に体重を落とすんです。撮影が終わると、また戻るんですけどね。

 

── 見た目が変化することへの恐怖もありましたか? 

 

中島さん:体重計には毎日乗っていました。太らないように気をつけて、少し食べすぎたら調整する。2キロ以上増えると戻しにくくなると経験していたので、体重管理のために、食べるものや食べる順番にも気をつけていましたね。

 

── 実際の年齢を聞いて驚く人も多いと思います。ご自身で老いを感じることはありますか?

 

中島さん:あります、あります(笑)。運動をしていても、年齢とともに顔の張りは変わります。体重を管理していると、体は整えられても、顔が痩せて見えることもあります。そこは難しいですね。

 

── 若さを保つことにこだわっている感覚はありますか?

 

中島さん:若さを保つことより「年齢相応」ということを意識しています。それだけの年月を生き、体も心も使ってきたわけですから、変化するのは当然です。だからこそ、メンテナンスや適度な節制は必要だと思います。ただ、何でもやりすぎないことですね。「しすぎない、しなさすぎない」。その間のちょうどいいところを探しています。

 

以前は美容医療もあまり受けず、運動やフェイシャル、ボディマッサージが中心でした。ただ最近、番組の企画で最新の美容医療を体験し「すごいな」とは思いましたね(笑)。

60歳での写真集に意欲「依頼をいただけたら」

中島史恵
年齢を重ねるにつれて手放したものは「ストイックさ」

── 長く「人に見られる仕事」を続けてきました。誰かに見られることを、今はどうとらえていますか?

 

中島さん:見てもらうことは、芸能人に限らず、誰にとっても大切だと思います。コミュニティを持ったり、何かを発表したり、披露したりする場所があると「もう少し頑張ろう」という目標になりますよね。

 

人には誰かに認めてもらいたい気持ちがあります。それを単なる自己顕示欲ではなく、自分を成長させる力にできたらいいなと思っています。

 

── 逆に、年齢を重ねて手放したものはありますか?

 

中島さん:ストイックさでしょうか。年齢とともに、そこまでストイックになれなくなったということもありますけど(笑)。若いころは、お金も欲しい、売れたい、きれいになりたいと、いろいろな欲がありました。物が欲しい、きれいになりたいという気持ちは、若いときにはあっていいと思います。私もそうでしたから。

 

でも、年齢を重ねると、それよりも、人に喜んでもらえることや、自分の心が本当に幸せだと感じることを大事にするようになりました。

 

──「人からどう思われるか」より、「自分がどうありたいか」に変わったのでしょうか?

 

中島さん:そうですね。やっと「自分」になってきたのかもしれません。まず自分を大事にできると、その心地よさが周りの人にも広がっていく。ヨガを始めて、それに気づけたことは大きかったです。

 

── 60歳での写真集も考えていますか?

 

中島さん:ご依頼をいただけたら、頑張りたいです!60歳はひとつの目標ですね。先輩方も60歳で写真集を出されている方もいて、本当にすごいと思います。人からエネルギーをもらうことも多いので、自分のエネルギーが続く限り、新しいことへ挑戦したいです。

 

他界した実家の父は県議会議員をしていたこともあり、グラビアの仕事を反対されていたこともありました。それでも母や兄といった家族は、以前よりは私の仕事を認めてくれているように感じます。ここまで続けてきて、よかったですね。若いころと同じ美しさではなく、年齢を重ねた今だから表現できるものを、これからも見つけていきたいです。

 

取材・文:石野志帆 写真:中島史恵