本当に困っているお母さんの数を把握できない?


以前「保育園落ちたの私だ」というワードがSNSで広がり、待機児童が大きな問題になりました。これをキッカケに国会前では大規模なデモも行われ、今まで無関心だった人たちも目を向けるようになったのではないでしょうか。

 

ちなみに2017年の10月時点で保育園に入れない待機児童は、全国におよそ5万5000人。共働き世帯の増加に伴い、国が対策を提示しない限り今後さらに増えていくとも言われています。問題に直面しているお母さんからは、「育休もあと1カ月で終わるタイミングで、まだ保育園が決まらない。いよいよ仕事を辞めるしかないかも…」「早期復職を望んでいたのに、保育園が見つからずに育休延長。会社にはイヤミを言われるし辛いことしかない…」と悲痛な叫びが溢れかえっている事態。

 

しかしもともと落選狙いで保育園に申し込むケースも考えると、待機児童数の中で本当に困っている人の数は分かりません。そのため国が発表した数字を鵜呑みにしてしまうのも考えもの。国が正確な保育ニーズを把握するには、複雑に絡みあった問題を1つずつ解決していくしかないのかもしれません。

 

文/河井奈津