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日本の子どもたちに多いと言われているのが、「睡眠不足」です。夜遅くまで起きていることで睡眠時間が足りなくなれば、さまざまな活動に支障をきたしてしまいます。 成長途中の子どもたちにとって、これは由々しき問題でもあります。脳や学力とも密接に関わっていると言われていますから、早期に改善をしていきたいところです。 子どもの年齢と必要とされる睡眠時間、子どもの睡眠不足を解消するための方法について解説していきます。 ■子どもの年齢別、推奨睡眠時間 心も体も、そして脳も大きく発達させていく子ども時代は、質の高い睡眠を、十分に確保することが大切だと言われています。 米国睡眠医学会によると、子どもの年齢別推奨睡眠時間は以下のとおりです。 生後4カ月~1歳未満……1日12時間~16時間


1歳~2歳ごろまで:1日11時間~14時間


3歳~5歳ごろまで:1日10時間~13時間


6歳~12歳ごろまで:1日9~12時間


13~18歳ごろまで:1日8~10時間 これらの数字は、「1日あたり」の合計睡眠時間となります。まだ幼い子どもの場合、夜の睡眠時間と昼寝時間を合計して計算することになります。 幼い頃は「昼寝」の習慣で、それなりに睡眠時間の確保ができていたとしても、幼稚園や小学校に通うようになると、それも難しくなってしまいます。 また習い事や日々の学習、余暇時間などで、「どんどん眠るのが遅くなってしまう……」なんてこともあるのかもしれませんね。 しかし子どもが睡眠不足に陥ったとき、生じるデメリットは決して少なくないのです。 ■子どもの睡眠不足がもたらすデメリットとは? 子どもが睡眠不足に陥ると、以下のようなリスクが高まると言われています。 ・肥満


・学力低下


・怒りっぽくなる


・免疫力が低下し、病気にかかりやすくなる


・うつ病の発症 子どもが多少睡眠不足に陥ったところで、すぐに生命をおびやかすような事態にはならないでしょう。しかしその影響は、じわじわと子どもの生活に影を落とし始めます。 体形や学力にまで影響を与えるなんて……と驚く方も多いかもしれません。 常にイライラしていると、友人関係にも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。健康的で健やかな成長を妨げてしまうのが、「子どもの睡眠不足がもたらす弊害」だと言えます。