「育児してると個性が死にがち」というマンガがネットで話題になりました。作者のふるえるとりさんは自身も育児中のママ。ふるえるとりさんがツイッターでアップする、日々の育児のモヤモヤを描いたマンガはママたちの共感を集めています。その秘密はどこにあるのでしょうか? CHANTO WEBのためにふるえるとりさんが書き下ろしたマンガにも注目です!

 

「めっちゃわかる…」と共感するママ続出!

ふるえるとりさんのマンガとは

ママたちのあいだで話題になった「育児していると個性が死にがち」というマンガがこちら。今回は特別に掲載をさせていただきました。

 

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これ、私のことかも…!と思ってしまう内容がママたちの心に響き、なんと現在8.2万件ものいいねがついています。「共感しかない」「今まさにこの状態です」「このマンガを見て自分が育児家事しかしていない人間だって気づいた」というコメントも多く集まりました。 作者は、元デザイナー・イラストレーターで現在育児中のふるえるとりさん。ふるえるとりさんはツイッターで、自身の育児についての考えや娘さんの日々の成長についてのマンガを更新しています。 ふるえるとりさんのマンガは、日々の忙しさに追われてつい放置してしまいがちな自分の考えや、子どもや夫との関係のモヤモヤを客観的に見つめている点が魅力。 例えば、誰しも経験したことのある電車でのできごとも、ふるえるとりさんのフィルターを通すと…。

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育児をしていると、子どもの成長のこと、パパとの関係やママ友とのおつきあいなど悩みやトラブルはつきません。困ったなと思った時に、こんなふうに少し視野を広げて考えることができたらモヤモヤともうまく付き合えそうですよね。

こんなマンガを描くふるえるとりさんは、きっと客観的に自分を見られるママに違いない…!と思いきや、実はとても苦手なのだそう。でも、ふるえるとりさんが冷静に自分を見つめるのには理由があるそうで…?

 

自分を見つめるのは大変だけど、のちの成長に

「実は私は”客観視”することが大の苦手で、何か壁に当たるたびに現実の自分と想像の自分とのギャップに苦しんでいました。特に産後に夫と喧嘩することが増え、その都度指摘される自分の姿があまりにショックだったことがきっかけで客観視しようと努力するようになりました」と、ふるえるとりさん。

 

普段ふるえるとりさんがどんな風に自分を見つめ直しているのか、家族に対してイライラしてキツい言い方をしてしまったときを例にマンガを描いてもらいました。

 

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「育児をしているといっぱいいっぱいで視野が狭くなりますが、あえて立ち止まり、自分のことを客観視してみたり、子どもや夫の立場になって考えてみたりすると新たな発見があります。夫の気持ちになって考えてみると、疲れて帰宅したら妻がイライラしていて文句しか言わなかったらツラいなと思えたりします」と、ふるえるとりさん。

 

一度イライラが出てしまうと、家族にも伝染して負のループに陥りがちですよね。そこで一旦、客観的に自分の状況や気持ちを整理してみましょう。そうすると、リラックスする、根本の解決策を考えるなどイライラに対する対策も浮かびやすくなるものです。 ふるえるとりさんは、イラっとしたり、家族とケンカした後は、ひとりになれるならひとりになり別のことをしてみるそう。

 

「漫画を読んだり片付けをしたり、なんでもします。そうすると一旦気持ちがリセットされ、落ち着いて周りのことを考えられるように思います。気持ちが高ぶったまま考え事をしてもどうしても自分本位になってしまいがちなので、クールダウンは絶対に必要だと思います」

 

あとは"自分の考えはこう"というのを一旦棚上げして、自分の振る舞いだけを観察するのもおすすめです。どんな事情があっても、他人から見えるのは自分の振る舞いの部分だけなので「言い過ぎだったかな」「こんな風に見えるのか」など気づくことも多いそうです。 冷静に自分や相手について考えるコツを学べば、自分の成長にもつながりますし、精神的にもラクになります。日々の生活に、積極的に取り入れていきたいですね。

 

最後にふるえるとりさんは、

 

「視野が狭くなってしまうこと自体は悪いことではないと思っていま

す。それだけ必死に育児をしているということで、

頑張っている証だと思います。その反面で視野が狭く"こうしなくては!"とガチガチに硬くなってしまった状態はつらいものです。子どもを育てるという大きな責任を 背負ううちに自分自身のことまで見えなくなってしまうこともあり

ますが、育児を頑張るママにはどうか自分のことを大切にしてほしいと思います。私も辛くなったときこそ一呼吸おいて少し心を休め、

肩の力を抜いて柔軟に育児をしていきたいです」と、話してくれました。

 

ふるえるとりさんのマンガには、ママたちに「苦しいのはあなただけじゃないよ、大丈夫だよ」と優しく語りかけてくれる空気があります。娘さんの日々の様子を描いたマンガもほっこり。疲れたときや悩んだとき、あなたの気持ちにそっと寄り添ってくれますよ。 ふるえるとりさん(

@torikaworks

 

取材・文/阿部祐子