育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.48は「生理の悩み」についてです。

No.48 生理の悩み

近年、生理にまつわる問題が注目されるようになりました。

 

購入する際に恥ずかしくないデザインの生理用品が発売されたり、経済的な理由で生理用品を購入できない生理の貧困がニュースで取り上げられるなど、関連する問題が少しずつ共有されつつあります。

 

そうした動きを受けて、今回は働く女性のみなさんに生理に関して悩んでいることについて聞きました。

PMSのイライラと生理痛で、仕事や家事に大きな影響が…

まず読者のみなさんが抱える生理の悩みについて聞きました。複数回答で答えてもらったところ、多かった回答は「PMS」(23票)、「生理痛」(20票)という結果に。

 

さらに生理についての悩みがあると回答した人に、「その悩みで家事・育児や仕事に悪い影響が出ますか? 」と聞くと、「大いに影響が出る」(35%)「影響が出る」(38%)と、計73%もの人が生理によって、家事や仕事に悪影響を受けていました。

 

ただその一方、「影響は出ない」という人が27%と3割近くになっています。よく言われることですが生理は個人差があり、悩みやそれに伴う影響もそれぞれに違うものであることが伺えます。

 

影響が出ると回答した人のコメントには「イライラして小さなことでも怒ってしまう、仕事中も眠くなる」「PMSで家族にイライラしてしまいケンカになりやすい」という声が。イライラによって周りの人とのコミュニケーションに問題が出るという悩みが目立ちました。

 

また「痛すぎて数時間活動できないので、家事も育児もいっさい無理なときがある」「生理前から生理後にかけて頭痛が続くので仕事や子どもの遊び相手をすることがつらい」と、生理痛や頭痛で動けなくなるという人も。

 

「経血量が多い日は気になって仕事に集中できないし、トイレの回数が増える」と経血量に関する回答もあり、悩みの種類はそれぞれですが、生理の時期は多くの人が日常生活に支障を感じていることが垣間見えます。

女性の健康課題を解決する「フェムテック」、使ってみたいのは?

こうした生理をはじめとする女性特有の悩みに関連し注目されているのが「フェムテック」です。

 

フェムテックとは、「female(女性)」「technology(技術)」を組み合わせた造語で、一般的に生理や更年期など女性の健康上の問題を新しい技術で解決する商品やサービスのことを指します。世界的にも関心が高まっている分野で、日本では2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされました。

 

みなさんにフェムテックという言葉の認知度を聞いてみたところ、58%の人が「知らない」と回答。残りは、26%が「聞いたことがある」、15%が「知っている」という結果で、まだ誰もが理解している言葉だとは言えないようです。

 

しかし、生理日予測のアプリやデリケートゾーンのケア剤なども実はフェムテックに含まれます。言葉は知らなくても、こうしたアイテムをすでに使用している人や気になっているという人も多いのではないでしょうか。

 

フェムテック市場の注目に伴い、女性の健康課題を解消する新しい商品やサービスも続々登場しています。みなさんが使ってみたいと思うフェムテック商品について聞きました。

 

いちばん支持を集めていたのは「ナプキン不要の経血吸収ショーツ」(25票)でした。ショーツ自体が経血を吸収する商品で、さまざまなブランドから続々と発売されて話題になっていますよね。

 

仕事中や育児中の忙しい中でひんぱんにナプキンを替えることは大きなストレスですが、気にしなくていいとなると気持ちが楽になる人も多いはず。洗濯すれば繰り返し使えて経済的なこともあり、今後浸透し一般的なアイテムになるかもしれません。

生理に悩みを抱える人は多く、毎月痛みやイライラを感じるのは耐え難いことですよね。

 

生理や更年期などの健康課題は、女性の社会活躍の妨げのひとつでもあると言われています。今後、そうした悩みがフェムテックによって解決され、普段と変わらず健やかに過ごせるようになれば私たち女性の生活や人生は大きく変わりそうです。

 

同時に、フェムテック市場が拡大し私たちが抱える問題が社会に共有されることで、働き方や制度が改善され、より女性が働きやすい社会作りにつながることが望まれます。

取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里 ©️CHANTO調べ 調査期間:2021年8月24日〜9月3日 調査対象:CHANTOモニター65人