レジリエンスを個人で高める方法は?

──個人がレジリエンスを高める働き方をするには、どうすればいいでしょうか?

 

中川さん:

ひとつのアプローチは、バッファーを備えること。つまり、仕事に対して余裕を持つことです。

 

「この仕事は自分以外にできる人がいない。だから時間内にやり切らなければならない」というような状態を想像してみてください。ものすごく負荷がかかりますよね。ストレスや疲れはたまる一方だと思います。自分の代わりがいない働き方はつらいばかりです。また、組織にとってもリスクを背負うことになるんです。あなたが欠けたときに誰もカバーできないとなると、機能不全に陥ってしまいますから。

 

この機能不全を回避すること、要するに自分がいなくても仕事を回せるようにするのが、レジリエンスを高めることに通じます。たとえば、自分の仕事をチームのメンバーがサポートできる状態であれば、何が起きても困らずにすみますよね。

 

──個人でも身近なことからレジリエンスを高められるんですね。この考え方は家庭にも当てはめられるのでしょうか?

 

中川さん:

当てはめることもできます。残念ながら、現代の日本のワーママの中には、働きながら家事も育児もワンオペで全部やっている人も少なくはないでしょう…。パートナーのうちどちらか一方だけが家事も育児も担っているチームは、先ほども仕事のレジリエンスで説明したように大きなリスクを背負っているということになります。

 

大切なのは、家族もひとつの組織であり、チームだという考え方です。夫婦で家事や育児を分担し、パラレルに回せるようにすれば家族の負担は大幅に減ります。

 

ただ、その際に互いの役割を善意に委ねてたり、どちらか一方に押し付けたりするのは好ましくありません。