2019.04.29
仕事の現場において、だれか一人のミスが重要な事態を引き起こすこともあります。ミスは「できるだけ避けるべきもの」と言えるでしょう。
しかし一方で、人間が仕事をする以上、どんなに注意をしていても多かれ少なかれ必ず発生するのが「ミス」でもあります。仕事でミスをしたときには、「ミスそのもの」よりも「その後の対処法」に注目が集まるケースも少なくありません。
ミスによるダメージを最小限に食い止めるためには、いったいどんな行動をとるべきなのでしょうか。万が一ミスをしてしまったときにも落ち着いて対処できるよう、頭に入れておくべきポイントをまとめてみました。
■ミスをしたら、まずは報告!
仕事上で何らかのミスが発覚したら、慌てたり焦ったりする方も多いことでしょう。「まさか……」なんて気持ちから、つい「誰にも知られないまま、ミスをリカバーする方法」について、考え始めてしまう方も多いのかもしれませんね。自分自身でミスをリカバーすることができて、そのことで他の誰にも迷惑をかけないのであれば、それでも良いでしょう。
しかしミスの中には、「自分一人ではリカバーできないような種類」も存在しています。こうしたミスは、隠せば隠すほど、周囲への影響が大きくなってしまいます。このようなタイプのミスをした場合の正しい対処法として、最初に挙げられるのは「報告」です。自分がどのようなミスをしたのか、わかっている情報をまとめた上で、上司に報告してください。
「いったい何を報告すれば良いの?」と悩んだときには、以下の項目に沿って情報を整理していきましょう。
・ミスの内容
・ミスの原因
・現在の状況
とはいえ、ミスの内容は性質によっても、「上司に報告するべき内容」は変わってきます。仕事の流れ全体に関わってくるようなミスであれば、「原因」や「状況」よりも、とにかく「ミスが発生した」という事実を伝えることが大切です。報告を聞いた上司の判断で、仕事全体をコントロールしてもらうことで、ミスによる影響を最小限に食い止められる可能性があります。
一方で、そこまで大きなミスではない場合、原因究明や現在・今後の状況などとセットで報告した方が、効率的であるかもしれません。このあたりは、ミスの内容に応じて臨機応変に対応してみてください。
■誠意ある謝罪と対処法を提示
ミスをしてしまったときには、「誠意ある謝罪をする」ということも重要なポイントとなります。人間であれば、ある程度のミスは仕方がないもの。「その後に、しっかりと謝罪ができるのかどうか」によって、社会人としての評価が定まってきます。
ミスをしたにも関わらず、「だって」や「でも」といった言い訳を繰り返す人は「反省しておらず、きっとまた同じミスを犯すのでは?」なんて思われがちです。
また無意識であっても、他者に罪を擦り付けるような言動も慎みましょう。ミスの原因がどこにあるのか、上司が誤解するようなことがあれば、その後の処理がなかなか進まなくなってしまうことも考えられます。当然、周囲からの評価も落ちてしまうでしょう。
「ミスをしたら、謝れば良い」というわけではありませんが、「謝ることもできない」というのは、やはり問題です。「ミスをして申し訳ない」という気持ちを、真摯な姿勢で示してください。
また謝罪と共に、「同じミスをしないための工夫」を見せることも重要なポイントとなります。ミスをした際の仕事の流れを明らかにした上で、ミスの原因となった問題点を解決したり、先輩や上司の行動を参考にしたりしてみてください。「ミスから学ぶ姿勢」を見せることで、ミスを評価アップにつなげていくことも可能なのです。
■ミスをした後の対処法……NG行為3つ
ミスをした後は、適切な方法で対処することが大切です。ついやってしまいがちな行動の中には、やってはいけないNG行為が含まれていることも……。具体的なNG行為を、3つ紹介します。
★ミスを報告しない
ミスをした後の対処法として、もっともNGなのが「ミスをしたにも関わらず、報告しない」というものです。もちろんミスの大きさはさまざまで、「わざわざ報告する必要がないミス」も存在するでしょう。
とはいえ、ミスが与える影響を把握できない段階においては「全て報告する」のが基本の対応となります。上司によっては「そんなことまでいちいち報告しなくて良い」なんて言われることもあるかもしれませんが、「そうなんだ」と捉えれば良いだけのこと。ミスの報告が遅れれば、最悪の事態を引き起こしてしまうことも考えられます。まずはこちらを回避するために行動しましょう。
★「申し訳ありません」のみを連呼する
ミスが発覚した後には、誠意ある謝罪をすることが大切です。とはいえ、ただ「申し訳ありません」を連呼するだけでは、「誠意ある謝罪」にはならないので注意してください。
「ただ謝れば良いと思っている」なんてマイナスに捉えられてしまう可能性もあります。必ず、「今後どうするのか」という情報とセットにして伝えるようにしましょう。
★ふてくされたり泣いたり、笑ってごまかしたりする
ミスについて上司に叱責された場合には、まず「感情」が表に出てしまうこともあるかもしれません。しかしこちらもNG行為です。ふてくされるのはもちろんのこと、泣くのも禁物です。また当然、笑ってごまかすことも避けてください。
感情をコントロールすることも、社会人としてのスキルの一つです。ビジネスパーソンとして冷静な対応を心掛けましょう。
■まとめ
ミスが発覚した際には、焦ってしまうこともあるでしょう。しかしこんなときだからこそ、落ち着いて行動することが大切です。まずは報告から、正しい対処法を実践していきましょう。
ミスをしたときほど、社会人としてのスキルが問われるもの。してしまったミスをしっかりと受け入れた上で、自身の成長に結び付けていけるよう頑張ってみてください。