2019.04.15
仕事は完璧にこなしたいと誰もが思うものですが、完璧主義の人が仕事がデキるかといえば、実は必ずしもそうでもありません。
もちろん真面目な人が仕事に真摯に対応するということは言えますが、適当な人やいい加減な人が案外仕事ができることもあるのではないでしょうか。
むしろ、完璧主義がゆえに不利になることも多いかもしれません。では、どうしたら完璧主義を抑えられるのか、いくつかポイントを紹介しましょう。
■こだわりをやめる
仕事に対して、強いこだわりを持つのが完璧主義者の特徴です。他の人が気にしないような細部までこだわるため、時間もかかります。
資料を作れば、フォントや文字サイズ、グラフの位置など細かくこだわってしまいます。
それほどこだわって仕事をしている割には、周りの人から気づかれないことも多いようです。
仕事にこだわりを持つことはもちろん良いことですが、こだわるべき点と手を抜いていい点を理解していないと、ただ時間がかかるだけで生産性が上がりません。
完璧主義者によく見られることですが、木を見て森を見ず、細部にこだわりすぎて全体が見えていないことが多いようです。
時間をかけて完璧に仕上げるよりも、求められてるクオリティー内で仕上げて、次々と他の仕事にとりかかったほうが仕事が速いと評価されるかもしれません。
■ミスを許す
自分のミスも許せないけど、他人のミスも許せないのが完璧主義者です。仕事にはミスがつきものと分かっていても、絶対にミスをしないようあの手この手で対策を行います。
例えばミスを犯してしまったから、ミスをしないようチェックリストを作成するとします。完璧主義者は絶対にミスをしたくないと思っているので、チェックリストの内容も少しずつ増えていきます。
自分では仕事の効率をあげるためと思って始めたことが、最後には仕事よりチェックリストにチェックを入れることに時間がかかるようになり、本末転倒となります。
ミスを出したとしても、修正したほうが早い場合もあります。最近ではどこの企業も二重チェック三重チェックを行っているため、お客様に迷惑をかけることなく社内で修正することが可能です。
仕事の流れを把握していれば効率よく仕事ができるのに、それよりも自分が完璧に仕事をすることだけを重視しているため、全体の効率を落とすことになります。
完璧主義は少なくとも自分の中だけにして、他人にまでそれを強要することはやめた方がよさそうです。
■あら探しをやめる
自分の仕事だけでなく、他人の仕事のあら探しをしてしまうのが完璧主義者です。自分の仕事にミスがないかチェックに余念がない完璧主義者ですが、人の仕事までミスがないかチェックを怠りません。
仕事のやり方は人によって違うことを理解していないと、自分のやり方を押し付けるようになり、チームワークを乱す原因となります。
自分がAからB、BからCといったように順番に取り組んでいくからといって、他の人も同じように仕事を進めるとは限りません。
人によっては全体を把握した上で仕事を細分化し、効率よく仕事を進めていく人もいます。
他人のあら探しをするよりも、人の仕事の見習うべき点に注目し、それを取り入れるよう努力すれば、仕事をスピードアップさせることも可能なのではないでしょうか。
あら探しをする時間があるなら、もっと職場のコミュニケーションを密にする方が大切かもしれません。
■完璧な人などいないと心得る
完璧に仕事ができる人がいれば見習いたいと思うものですが、そもそも何を基準として仕事が完璧にできていると評価できるのでしょう。
自分では100パーセント完璧だと思っていても、周りからすると60パーセントかもしれません。また、周りが完璧だと評価している人がいても、その人は自分の仕事に満足していないかもしれません。
誰もが認める完璧な人など、この世にはいないといっても過言ではありません。周りが完璧だと思っていても、本人は手抜きをしているつもりの場合もあります。
その逆もしかりで、逆に自分が完璧だと思っていても、周りからはそうは思われていないこともあるでしょう。
完璧にできる人などいないと思うと、仕事に対する心構えもおのずと変わってくるのではないでしょうか。
■スピードを意識する
完璧主義者はとにかく仕事のミスを嫌うため、仕事がとても丁寧。誰からもクレームがつかないよう、完璧に仕上げてくることも少なくありません。
時間に余裕のある仕事なら良いですが、みんなで一つのプロジェクトに取り組んでいる場合、周りとのスケジュールに合わせながら仕事をしなくてはならないので、一人の遅れが大きく足を引っ張ることになります。
一人の効率が悪いと、全体の効率まで悪くなってしまうこともありますので、結果的に仕事が完了するのが遅くなってしまいます。
また、クライアントから仕事の依頼がきた場合、完璧主義者は最初から全力投球で仕事を行います。
納品後にやり直しが一切ない仕事なら良いですが、ほとんどの場合、何度もやり直しを要求されます。
最初の段階でクオリティーの高いものをクライアントに提出したとしても、結局やり直しになるので、いくら完璧に仕事をしていたとしても、結局は時間のムダになってしまいます。
それよりは最初は手抜きといわれても全力の30パーセントで仕上げ、修正がきてから徐々にクオリティーを上げていったほうが、クライアントの満足度も上がります。
やり直しを依頼される回数も減るため、やり直しがあることを想定して仕事をするほうが効率も良く、仕事も速く終わらせることができます。
■まとめ
完璧をめざす姿勢は、決してマイナスではありませんが、行き過ぎると自分自身が疲れてしまいます。趣味などのプライベートな時間にこそ大いに発揮して、人生を豊かにする原動力にしましょう。