■ビジネスで使うことの多い敬語に慣れる

ビジネスシーンでは目上の人にしゃべる時以外にも、社外の人に社内の人のことを話す時には敬語を使って話します。 社長や部長などの役職名称は敬称ですので使わずに、たとえ社長の立場であっても名前で呼び捨てにするのが、社外の人に話す時の正しい言葉遣いです。同じように、社内の人に対して尊敬語を使ってしゃべることもしません。 ビジネス用語で使われることの多い自称と他称に関しては、次のような敬語があります。 自称では「わたし、わたくし」、他称では「何々様、あなた様」となります。自称では「弊社、当社、小社、私ども」、他称では「御社、貴社」となります。自称では「おうかがい、お訪ね」となり、他称では「お越し、ご来社」です。 特に公的な場面や目上の人に対しての一人称は、「わたし、わたくし」と言うのが一般的なマナーとされています。初対面の人に対してなどは、特に気をつけたいものです。 また「御社、貴社」は、相手の会社を立てて敬う表現ですが、一般的には口頭の場合は「御社」を使い、文書やメールの書面の時には「貴社」を使います。これもビジネスシーンでは必須の表現ですので覚えておきましょう。 ビジネス用語でよく使われるビジネス敬語は、次のような敬語があります。 だれ:どなた様 あの人:あちら様、あの方 どうしますか:いかがなさいますか すみません:申し訳ございません いいですか:よろしいでしょうか 知りません:存じません できません、やれません:いたしかねます わかりました:かしこまりました、承知いたしました ビジネスシーンで間違いやすい敬語は、次のようなものがあります。 ・「ご苦労様です」は目下の人に使う言葉ですので、正解は「お疲れ様です」となります。 ・「お客様がそう申しておりました」は、相手の行動に謙譲語は使いませんので「お客様がそうおっしゃっていました」が正解です。 ・「パンフレットは拝見されましたでしょうか」は、相手の行動に謙譲語を使いませんので、「パンフレットには目を通していただけたでしょうか」となります。 ・「私がお行きした際には」は、お行きと自分の行動に尊敬語を使わないことから「私がお伺いした際には」が正しい敬語です。 迷ってしまいがちですが、自分側のことを言う時に使う敬語は、謙譲語と丁重語。相手側のことを言う時に使う敬語は、尊敬語だということをしっかり理解しておきましょう。